メチャ気になる Vol.69
イギリスがEUの離脱を国民投票で決めました。その波紋の大きさは、世界中を席巻する勢いで広がっています。そしてイギリス国内でも、新たな騒ぎが起こりつつあります。
国民投票の結果が出たにも関わらず、再投票を求める署名が320万を超えました。まさか離脱になるとは、というイギリス国民の焦りを感じますね。
私がイギリスのEU離脱確定を知ったのは、先日のラジオの収録中でした。僅差で争われているのは知っていましたが、ラジオのMCをされている杉原杏璃さんから確定したと聞かされて、ブースのなかでマジで驚いてしまいました。
なぜなら直前の世論調査では残留が強いと報道されていましたし、株価もそれにつられて上昇していましたから。まさかこんな結果になるとは思いもしませんでした。その結果、世界同時株安になり、今日の日本の株価も気になるところです。
今回の国民投票はイギリスが抱えている問題が浮き彫りになりました。離脱に賛成した多くの人は、中部や北部の労働者層とのこと。移民の流入により仕事が奪われ、EUの緊縮経済によって景気が冷えている。積もり積もった不満が爆発したのでしょう。
一方首都であるロンドンでは、残留派が圧倒的に多いそうです。だからロンドンが独立してEUに加盟すればいい、という声まで出ています。ありえない話ですが、それほどロンドン市民はこの結果に不満を感じているのでしょう。
さらに世代間の格差も言われています。年齢別に投票結果を見てみると、戦後のベビーブーム世代である老人は離脱派が優位を占めています。20代の若い世代は残留の意見が圧倒的に多いそうです。失業率が高くなり、仕事を求める若者にとってEU残留は必須です。
老人たちの誤った判断で不景気を呼び寄せておいて、その尻拭いのためにEU離脱を推すのは暴挙だと、若者たちは憤慨しています。自分たちが存在しない死後のイギリスがどうなろうと構わないのだろう、という批判が続出しているそうです。
さらにスコットランドや北アイルランドの独立が加速しそうな勢いです。独立してEUに残留するという意向です。どうやらイギリスは、開けてはならないパンドラの箱を開けてしまったようです。
私の個人的な意見としては、EUという発想は賛成です。国家という枠組みを超えて、いつか地球から国境がなり、日本人やイギリス人ではなく、地球人という意識を持つべきだと考えています。でも、まだ時期尚早なのでしょう。今回の結果はそう感じざるを得ませんでした。
これは一人の人間として考えてみればわかります。私たちは自分のエゴを守ることに必死です。ワンネス意識なんて、ただのお題目でしかありません。そんな個人の集合体である国家が、ひとつの組織として機能すること自体に無理があるのかもしれません。
すべてはひとつである、と理解するために必要なものは何でしょうか?
それは私たちひとり一人のエゴ、つまり自我を突き詰めることだと思います。私たちが『自分とは何か』と思っていることを浮き彫りにし、その本質を思い出さなければいけません。つまり個人を究極的に突き詰めることによって、ワンネスを知ることができます。それはイギリスだけでなく、日本にとっても同じことですね。
だから今回のEU離脱は、国民がイギリスとは何か、ということを突き詰めるいい機会になるかもしれません。そして今回の国民投票の結果は間違いだった、と認める勇気を持てれば、新しいEUの姿が見えてくるかもしれません。ありえないでしょうが、今の状況で再投票をやっても無駄だと思います。
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