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高羽そらさんインタビュー

今日のウィルバーくん 6.28

経験、あるいは体験というものは主観的なものである、と私は考えています。嬉しい、悲しい、という言葉で自分の体験を表現しても、他の人が同じように感じるかどうかわかりません。まったく同じシチュエーションにおいて、涙を流すほど感動する人がいれば、そうでない人もいます。

 

共感することはできても、体感することはできない。それが経験であり体験であると思います。

 

でもそれが相対的なものであったとしても、伝えていかなければならない。そうしないと文明は退化していきますからね。ウィルバーの言葉を見てみましょう。

 

〜以下抜粋。

 

神秘的な体験というのは確かに言い表しがたいものであり、完全に言葉にはならないものであるが、それならば、日没、ケーキを食べること、バッハの音楽を聴くということ、どれをとってもそうであり、どれも、それが本当にどんなものなのか、体験しなければ実際の経験にはならない。そうだからといって、わたしたちは日没やケーキや音楽が存在しないとか、証明できないとは言わない。

 

また神秘的な経験は、確かにほとんど言表しがたいものであるが、それを伝達することはできる。すなわち一定の師のもとで、精神的な修行を行うことである。柔道を教えることはできるが、話すだけでは伝わらないのと同じである。ウィトゲンシュタインが『論理的哲学論考』において「神秘とは見せることはできるが、話すことはできない」と言ったのと同じである。

 

〜以上抜粋。ケン・ウィルバー著『人間主義的な心理学は二つあるのか?』より。

 

ウィルバーらしい現実主義的な言葉です。理屈ではなく実際に体験するべきだということでしょう。

 

ただし現代社会において、スピリチュアル的なことを体験するために出家したり、ある師のもとで山にこもるなんて現実的ではありません。そんなことができるのは、ほんの一部の人だけでしょう。

 

スピリチュアルな体験というのは、どのような体験よりもさらに主観的です。どれだけ余分なものを削っても、伝えている人のフィルターを通したものでしかありません。そしてそれはひとつ間違えば、単なる押し付けになってしまいます。だから私はセミナー等を行う気持ちがありません。特定の方法を盲信して欲しくないからです。

 

ではどうすれば『何か』を、より客観的に伝えることができるか?

 

私が小説を書いているのは、そのことを模索しているからです。物語のなかにそうした『何か』を埋め込んでいければと思っています。小説は多くの人物が登場します。そして物語を取り巻く登場人物たちの様々な反応によって、彼らの主観的な世界を表現することが可能です。物語を読んでくれた人が、それらの登場人物の誰かと共感することで、読者の心に合った『何か』を感じていただけたらいいな、と思っています。

 

もちろん、たとえ小説であっても、私のフィルターを通過したものであることに変わりありません。でも複数の登場人物に伝えたい『何か』を分散させることで、主観的な要素がより希薄になるのでは、と考えています。そのためには日々精進して自分の技量を向上させるしかない、と自分に言い聞かせています。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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