SOLA TODAY Vol.298
不愉快なことが心のキャパを超えた場合、吐き出さないと中毒症状を起こしてしまう。まさにそんな状況なので、このブログで吐き出すことにした。
その不愉快さを誘発したのが、先日市場関係者に向かってわざとらしく頭を下げて謝罪した小池百合子都知事。このニュースを見たとたん、東京都民でもないのに、税金を返せと叫びたくなった。
おそらく今日には、豊洲の移転が正式に発表されるのだろう。だったら今までのゴタゴタはなんだったの?
この築地移転問題に関して、とても勉強になる記事がある。
「おかしな議論」で豊洲問題は混乱した リスク論の第一人者が読み解く、問題の本質
この市場移転に関する問題点がわかりやすく書かれているので、時間のある方には読んで欲しい記事。小池都知事がこの半年以上やってきたことの矛盾が明確にされている。
結論から言えば、『ゼロリスク』なんてありえない。築地でも豊洲でも、基準値を超える化学物質が検出される。だけど大切なのは、実際にそれらのリスクをどう捉えるかということ。
地下水を使って市場を運営するのじゃない。水道管を敷いて安全な水を使用する。建物さえ普通に建てていれば、なんの問題もない。ところが『盛り土』がどうの、リスクがどうのと、やたら難癖をつける結果になった。そして主犯探しにマスコミまで乗ってしまった。
こうなったことの理由は明白。自民党を飛び出した小池都知事が、都議会を支配している自民党議員を追い出すために利用しただけ。野党が持ち出した豊洲移転問題をわざとらしく取り上げ、それを決めた自民党議員連を追求するのにこの問題を引き延ばしている。
政治家が本当にしなければいけないのは、決断すること。どんなことにもリスクが存在するし、賛否両論が出るのは当たり前。そうした意見をまとめて、英断を下すのが自治体の首長の役目のはず。
でも小池都知事は、就任してから何も決めていない。決定を下さないだけでなく、石原元都知事まで呼びつけて責任を追求することで、問題をさらにややこしくしているだけ。その背景を想像するだけでうんざりする。それは都議会議員選挙。
選挙間近になって、ようやく意思表示を決めた。それも最初に決まっていた豊洲移転だという。そんなアホなことがあるだろうか。あれだけ豊洲の欠点を過剰に問題視させて、挙げ句の果てが豊洲だなんて。これならまだ築地にこだわるほうが理解できる。
ある試算によると、豊洲移転を引き延ばしたことによる無駄な税金は100億円にものぼるらしい。時間とお金をドブに捨てたのと同じ。
ボクがなぜ不愉快になったのか。それは小池都知事が謝罪した相手が市場関係者だったから。
市場関係者に謝罪するのはわかる。だけど本当に謝るべきは、無駄な税金を負担させた東京都民じゃないだろうか?
選挙間際になってわざとらしく頭を下げることで、その意図が見え見え。『都民ファーストの会』が議会で多数を占めるためのパフォーマンスにしか感じない。大切な築地移転問題を、自民党議員を追い出すための政争の具にしたことが、とても不愉快だった。
そしてあの頭を下げるシーンをマスコミが報道することで、有権者に影響することを意識している。苦渋の決断で豊洲を選んだ姿を、わざとらしく演出しているだけ。ニュース映像を見てあきれてしまった。
もし選挙で『都民ファーストの会』が圧勝したら、ボクは東京都民の良識を疑ってしまう。他府県で暮らす外野が言うことじゃないけれど、もっと現実を直視するべき。雰囲気に飲まれてしまうと、取り返しのつかないことになると思う。
あぁ、溜まっていたことを吐き出してスッとした! おやかましさんでした〜!
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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