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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.697

時代が変わったとはいえ、日本のスポーツ界に根強く残っているものがある。それは精神論であり、もっとリアルに表現すれば根性論というもの。

 

今でこそ『スポ根もの』のアニメやドラマはないけれど、若い世代を指導する人にその精神がある限り、時代を超えて引き継がれていく。

 

昨日から甲子園で高校野球が始まった。この酷暑の夏に開催すること自体を危ぶむ声があるという時代に、地縛霊のように高校球界で居座っている古い慣習がある。

 

甲子園、出場56校の9割以上が「坊主頭」。高野連は「頭髪は全くの自由」なのに…

 

今年の甲子園出場校の9割以上の選手が坊主頭とのこと。ボクたちの世代が子供のころは、野球部=坊主頭だった。それが野球部の象徴とされ、精神的な支柱になっていた感がある。逆にいえば、長髪で野球をするなんてけしからん、という風潮がまかり通っていた。

 

だけど100回という記念大会の2018年においても、9割の学校が坊主頭を採用している。今の時代だから、高野連が坊主頭をを強制しているようなことはない。頭髪は自由だ、との見解を表明している。

 

だけど9割もの学校が坊主頭なのは、なんらかの理由があるはず。

 

野球をするうえで、坊主頭のほうが有利だという理論的な根拠があるとは思えない。もしそうなら、野球界を代表する大リーグの選手は坊主頭でなければいけない。あの大谷翔平選手は、坊主頭だろうか?

 

ボクは水泳部に所属していたが、はっきりと坊主頭を強制された。それは根性論ではなく、水の抵抗を減らせるという根拠で指導された。だけど水泳部の顧問としては、根底に根性論があったのはたしかだと思う。

 

でも水泳界ではスイミングキャップというものが登場して、髪型に関係なく水の抵抗を除去できるようになった。だから根拠をなくしたことで、オリンピックに出場している日本選手でも坊主頭の人は少ない。それに女性選手もいるしね。

 

だけど野球だけは、なかでも高校野球の選手は坊主頭がトレードマークになっている。なぜだろう?

 

ボクには『忖度』という言葉しか見えない。

 

何世代も前から綿々と続く高校野球の世界において、言葉にできない根性論の象徴が『坊主頭』ではないだろうか?

 

だからこれだけの酷暑であっても、炎天下で試合をすることが否定されない。野球は炎天下でやるもの、という目に見えない強力な意思を感じる。試合を勝ち進んでベスト4に残るようなチームは、当然ながら坊主頭でなければならない。そんな空気が、9割以上という結果になっているのでは。

 

この意味のない根性論を払拭するには、自由な髪型の選手が圧倒的な実力で勝ち上がり、優勝旗を手にするしかない。高野連は髪型の自由を認めているのだから、クレームは出ないはず。そうなれば意味のない精神論は自然消滅していくだろう。

 

ただボクシングの『奈良判定』のように、高校野球の審判団に『坊主頭判定』がなければいいんだけれどね。微妙な判定で勝負の流れが変わることはある。自由な髪型のチームと坊主頭のチームが決勝を戦ったとき、もし『坊主頭判定』が行われたとしたら……。

 

日本の高校野球に未来はないと思ったほうがいいだろう。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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