人格障害と犯罪責任能力
あかん、あかん、久しぶりに大好きなメドベージェワを見たくて、グランプリシリーズのフランス大会に釘づけだった。おかげで午後の仕事は中途半端だったなぁwww
まぁ美人をたくさん見られたので良しとしよう! オリンピックのあとカナダに拠点を変えて苦労しているメドベージェワだけれど、相変わらず美しいスケートだった。環境を変えると実力を出すまで1年半はかかる、とコーチのオーサーさんも言っているそうなので、来年以降は彼女の愛らしい笑顔が何度も見られると期待している。
日本勢も良かったよね。神戸を代表する三原舞依ちゃんはSP首位だし、紀平梨花ちゃんは2位、本田真凛ちゃんは4位なので、3位のメドベージェワを含めて優勝の可能性は誰にもある。
ということで明日のフリーは録画予約しておいた。これで昼間は仕事をして、夜にゆっくりとフリーを見られる。ネットで先に結果を知ってしまうかもしれないけれど、実際のスケーティングを見たいからそんなの全然大丈夫。ネイサン・チェンも大好きなので、男子のフリーも録画予約しておいた。
さてころっと話は変わるけれど、昨日読了した本のメモ。
『代理ミュンヒハウゼン症候群』南部さおり 著という本。
新しい小説に、この代理ミュンヒハウゼン症候群を取り上げる予定。そのための勉強本で、これで関連本は2冊目になる。ようやく雰囲気がつかめてきた。
ミュンヒハウゼン症候群というのは、仮病等で医師をだましたり、本当に自ら病気になるような行動をとって、他人の注目や思いやりを集めようとする人格障害のこと。他人に心配させることで、自ら悲劇のヒロインとなって満足する。
ところが代理ミュンヒハウゼン症候群というのは、文字どおり代理の人間を使う。そのほとんどが幼い子供で、加害者となるのは圧倒的に母親。まったく問題ないのに子供の症状を捏造して、医師による過剰な検査を要求する。
ひどい場合には本当に子供を病気にしたり、窒息死寸前にまでして救急搬送する。そして難病の子供の親を演じることで、周囲の同情と注目を集めようとする。医師に対して協力的で、自らも献身的になる人が多いので、医療関係者は疑わないという恐ろしいことが起きてしまう。
この本で紹介されている日本人の女性は、5人の子供のうち3人を死なせている。だが裁判で殺人を立証するのが難しく、ひとりの子供について傷害致死という認定がなされただけで、あとは傷害罪という判例になっている。それほど厄介なものだということ。
この本でもっとも勉強になったのは、代理ミュンヒハウゼン症候群というのが人格障害であるということ。だから著者の見解としては、これは子供に対する明らかな虐待行為で、この症状が認められたからと言って、罪を軽減する対象にならないということ。
統合失調症のような心神耗弱状態とちがって、徹底的に嘘をつき通すことで子供を苦しめている。つまり犯罪だという認識がある。だから情状酌量の余地がない。
だけど日本の裁判においては、症候群という名称のせいで『精神病』扱いされている部分もあるらしい。これは病気ではなく、人格障害であると著者は力説している。それゆえ治療の対象になるとはしても、犯罪に対する責任能力は認められるということ。
この事実を知っただけでも、ボクにとって価値のある本だった。新しい小説では、この症状に霊現象を絡ませようと思っている。さてさて、どうなることやら。
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