[gtranslate]
高羽そらさんインタビュー

エンタメが死んでしまう前に

ここのところ、外国ミュージシャンたちのInstagramを見ていると切なくなる。

 

ある程度売れていて、余裕のある人はまだいい。フォロワーに向けてイベント中止を詫びるとともに、ウイルスに注意するよう呼びかけている。

 

気の毒なのはニューアルバムをリリースしたばかりの人や、デビューアルバムを出してスタートダッシュを目論んでいた人たち。アルバムを出せばツアーに出るというのが、ミュージシャンの定番。それが最高のプロモートになるから。

 

ライブのチケット代金だけでなく、ツアー先で行うアルバムやグッズの販売も大きな収入。それは自分のためだけではなく、サポートしてくれているスタッフの生活を支えるものでもある。それらが全部ボツになっているんだからね。

 

もちろん日本も同じ。身近なところでは、毎年4月1日から30日まで公演している京都祇園の『都をどり』が中止になった。ボクの元職場でもあるから、内情を知っているだけに辛い。中止になったのは第二次世界大戦以来のことだろう。

 

ボクが在職していたときに神戸の震災があったけれど、それでも中止にはならなかった。公演の中止は祇園甲部歌舞会にとってかなりの損失となるだけでなく、お茶屋さん、舞子さんや芸妓さん、そして祇園町で商売をしているすべて人にとって大きな痛手となるのは必至。

 

先日目にしたツイートでは、あるライブを主催していた音楽プロデューサーが、ライブの中止によって2億円の損害を出したとのこと。保険が適用されないので、負債として残ってしまう。もう破産するしかない、ということだった。

 

そしてエンタメ業界で働いている若い人たちにとっても、生活を脅かすことになってきている。

 

「コンサート中止で3月の収入もゼロ」 新型コロナで“貧困”に苦しむイベントスタッフ、演奏家

 

イベント関連のアルバイトで生計を立てている人と、クラッシックの演奏家を目指している人にインタビューした記事。2月に入ったばかりのときはまだ大丈夫だったけれど、2月の末になって自粛要請が出たことで一気に状況が悪化したとのこと。本当に気の毒で仕方ない。

 

こうした事例は数えきれないほどあるだろう。エンタメだけではなくスポーツ界にも動揺が広がっている。オリンピックの開催どころか、代表選手の選考会でさえまともにできない。このままではエンタメやスポーツが死んでしまうと思う。

 

幸い日本はイタリアのようなことにはなっていない。感染者は増えているけれど、死者数は圧倒的に少ない。そういう意味では、一部の人をのぞいて協力的な体制が取れているということだろう。

 

こうなると次の段階を見すえておくべき。ウイルスの特性を分析することで、どのような条件設定ならイベントを開くことができるかという、明確な指針が必要だと思う。政府や自治体がその条件を提示することで、瀕死のエンタメを救うしかないと思う。

 

大阪府知事の吉村さん、そして大阪市長の松井さんは、そうした内容のことをすでに発言している。漫然と政府の対応を待っているだけでなく、自治体の首長として可能なイベント条件を提示しようとされている。これはとてもいいことだと思う。

 

人間に衣食住が必要なのは当然。命を守ることを優先するのも当たり前。だけど人間という種を支えてきたのは、芸術やエンタメという娯楽があってこそ。楽しむことができるから、苦しくても明日に向かって希望を持つことができる。それが他の動物と大きくちがうところだろう。

 

エンタメが死んでしまう前に、どうすれば再開できるかの指針を打ち出すこと。政府はこのことについて早急に取り組まないと、取り返しのつかないことになってしまうと思う。

 

decoration/dcr_emoji_238.gifブログの更新はFacebookページTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ

Diamondo Blog イチオシ芸能ニュースもっと見る

ピックアップブロガーもっと見る


インタビュー特集もっと見る

 

高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

プロフィール画像

高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

プロフィール詳細 »

読者になる

このブログの更新情報が届きます。

高羽そら|たかはそら(作家、小説家)カレンダー

2020年3月
« 2月   4月 »
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

高羽そら|たかはそら(作家、小説家)アーカイブス

高羽そら|たかはそら(作家、小説家)QRコード

ブログモバイル版

高羽そら|たかはそら(作家、小説家)オフィシャルブログ
http://www.diamondblog.jp
/official/sora_takaha/