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高羽そらさんインタビュー

幽霊の本質を見せた作品

幽霊に関するボクの持論。心霊現象の多くは、生きている人間のエネルギーが影響したものだと思っている。幽霊を見たことがあるし、その存在を否定しない。だけど物理現象として幽霊が人間に影響を与えるのは、生きている人間の『念』が作用している場合が多いと思っている。

 

わかりやすい例で言えば、お墓に幽霊がよく出るという現象。お墓は大勢の人が墓参りに訪れる。亡くなった人のことを想い、手をあわせる。そんな人間の念が集まることで、ある種の物質化現象が起きると考えている。人間の念は、その場に存在しないものを物質化させるほとの潜在的なパワーを持っているから。

 

つまり恨みや怒りを抱えた亡霊がいるとしよう。そんなときその想いに同調してくれる人間がいたら、『リング』の貞子のように物質化して危害を加えてくる可能性はゼロじゃないと思っている。そんなボクの持論通りの展開となったホラー映画を観た。

 

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2023年 映画#29

『ライト/オフ』(原題:Lights Out)という2016年のアメリカ映画。期待しないで観たけれど、ホラーの本質が網羅されていた良作だった。話の辻褄も合うし、中途半端に終わらせないで物語を完結させている。さらに人間が本能的に恐怖を抱く『闇』を強調することで効果的な演出がなされていたと思う。

 

主人公はレベッカという若い女性。父は家を出てしまい、母親は再婚して新しい夫との間に息子がいた。レベッカはそんな家にいることができなくて、一人暮らしをしている。ある日、弟のマーティンがレベッカに助けを求めてきた。一晩でいいから眠らせてほしい、と。

 

レベッカとマーティンの母親であるソフィーは、少女時代に精神病院の入院歴がある。成人してからもうつ病に悩んでいて、症状がひどくなることがあった。マーティンの父親はソフィーを助けるために専門家に依頼した。ところがその直後に何者かによって惨殺されてしまう。

 

ソフィーと二人きりになったマーティンがなぜ眠れないのか? レベッカはその理由を知っていた。それは母のソフィーにはダイアナという見えない友人がいたから。それは母の病気ゆえだと思っていたが、ダイアナは実際に存在した。そして母との絆を断とうとする、襲いかかってくる。それはレベッカも経験していたことだった。だから家を出ていた。

 

今度は弟のマーティンも同じ恐怖を経験している。そこで意を決したレベッカは、母親の過去について調査する。そして少女時代に入院していた精神病院にダイアナという友人がいたことを知る。ダイアナは光を浴びられない特殊な体質で、最終的には研究の失敗で死んでしまった。つまり現在の母親のそばにいるダイアナは死霊だということ。

 

ダイアナの弱点は光。だから暗闇でなければ襲われない。だけど向こうも必死。最終的にはレベッカとダイアナの争いになるけれど、超人的な力を持つダイアナには誰も敵わない。騒ぎを知って駆けつけた二人の警察官も殺されてしまう。

 

最終的にレベッカを救ったのは母のソフィー。ダイアナが死霊として存在できるのは、ソフィーの生体エネルギーを使っているから。だから娘と息子を助けるため、ソフィーは銃で自殺する。その瞬間、死霊のダイアナも消えてしまうというエンディング。

 

短い映画でシンプルな内容。でも恐怖の本質を捉えているので、見応えのあるホラー映画だった。何よりもエクソシスト等で死霊を滅ぼすのではなく、関わっている人間のパワーを断絶するというやり方に納得。実際にありそうな物語だと思った。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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