コロナ支援金は麻薬だったかも
新型コロナが5類へ移行して1ヶ月が過ぎた。外出の度に街の様子を観察していると、5類移行以前に比べてマスクをしている人が減ったように思う。気温が上がって熱中症予防という意味もあるんだろう。
それでも思っていたよりはマスク姿が目立つ。屋外だとマスクは半々の印象だけれど、スーパー等の屋内は9割くらいの雰囲気。ボクが通っている複巣のスーパーに関して、店員さんは全員マスクをしている。
外食産業はどうなんだろう? JR六甲道駅近くのマクドナルドはいつも盛況。今日のような日曜だと、座席を確保するのに苦労しそうなほど。ボクは外食をしない生活が定着しているので実情はわからないけれど、コロナ禍以前のようにはいかなくても、かなり客足が戻っているような気がする。
ところが居酒屋に関しては、かなりヤバい状態になっているらしい。
酒類業界としては、新型コロナの5類移行に伴って売り上げが急速に回復しているそう。酒類大手4社を調査すると、いずれも前年同比で増収となっているらしい。ところが居酒屋の倒産が後を絶たない。
今年に入って1000万円以上の負債を抱えて倒産する居酒屋がかなり増えている。コロナ禍全盛だった2020年の倒産数を上回る勢いとのこと。このままでは過去最多になるであろうと見られている。
倒産した居酒屋の多くが、新型コロナに関する公的支援金終了の影響を受けているそう。コロナ禍中は、時短営業や酒類販売の制限を受けた。その補償として行政から公的支援が実施されてきた。当然ながら5類移行に伴って支援金は廃止されている。
ボクはこの記事を見て、公的支援金は麻薬のようなものだったのではと感じた。コロナ禍で最も影響を受けたのが居酒屋なのは事実。大勢で集まって乾杯することができなくなったから。それゆえ税金から支援金が出たわけだけれど、元から経営が厳しかった居酒屋にとってはラッキーだったはず。
支援金の支給に関して、それ以前の経営状態が判断されることはない。一定の条件を満たせば、国からお金がもらえる。このシステムに依存してしまった居酒屋の経営者はかなり多いと思う。だって何もしなくてもお金がもらえるんだから。
言い方は悪いけれど、支援金に関して飲食店が優遇されていた感は否めない。他の業種でもコロナで苦しいのに、支援金を得られない事例がいくつもあった。その状況に甘えてしまった経営者は、支援金の廃止によって苦境に立たされてしまった。居酒屋の倒産が多いのは、そのパターンが多いのでは?
コロナ禍の現状に正面から向き合い、柔軟な対応をしてきた居酒屋は支援金が廃止されても生き残っているだろう。コロナが5類へ移行したからといって、いきなり客足が戻ってくることはない。その認識がある店舗は、対応策をすでにとっているはず。
でも麻薬のような支援金に依存してしまった居酒屋にすれば、以前のように客足が戻らないことに呆然としているのかも。ところが頼みの綱だった支援金もない。そのままずるすると資金繰りが破綻してしまうケースが増えているように思う。
支援金に頼ってコロナとの共存を積極的に摸索してこなかった飲食店は、この先は淘汰されていくのかもしれない。そんなことを感じさせる記事だった。
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