1冊の本には大勢の人の想いが
昨日のブログで告知させていただいたように、新刊本の『夢体脱』が昨日に校了して、Amazonでの予約受付が始まった。
その流れでバタバタしていたので、ここ2日ほどはThreadsでの『夢体脱』体験が更新できていない。明日からは復活させるつもり。
さて、ボクは京都にいる時、写真製版と印刷をしている会社に勤めていた。経理と財務担当だけれど、中小企業なので贅沢は言えない。他の印刷会社に印刷を依頼するために刷版と紙を運んだり、完成した商品の梱包や発送業務も手伝っていた。
もちろん得意先からの電話に出るので、製版や印刷の知識も必要。当初はかなり苦労したけれど、業界用語も含めて製版や印刷の仕組みを理解することができた。ボクのいた会社の売上の多くを占めていたのは出版社だった。東京に比べたら少ないけれど、京都にも出版社がある。
だから1冊の本ができるまでに、どれだけ多くの人が関わっているかを体感している。例えばボクの最新刊は昨日に校了となった。ということは印刷会社、あるいは製版会社にデータが届いて処理が進んでいるはず。カバーはすでに色校正が終わっているので、印刷にかけられる段階だろう。
書籍の本文印刷というのは独特の組み方になる。偶数単位の分割で裏表のページを刷ることになるので、初めての本の場合などは束見本が作られることがある。とにかく納期が決まっているので、印刷会社は深夜まで作業をすることもある。ボクも工場の人たちの残業に付き合って、日付が変わっても会社にいたことがあった
印刷が終われば製本会社に持ち込まれる。何度か見学したことがあるけれど、刷り上がった紙が折って断裁されて本になっていく過程はなかなか面白い。そして製本が終われば、次は取次会社に運送される。そしてようやく書店に本が届く。
つまりここまでだけでも、1冊の本に大勢の人たちが関与している。
著者、編集者、出版社によっては校閲があったりもする。校了すれば製販・印刷会社、印刷物は製本会社へ。完成すると取次会社の倉庫、そして倉庫から全国の書店へ本を運ぶ運送会社。届いた本を書店に陳列する書店員の方たち。延べにすると1冊の本に大勢の人が関わっていることになる。
このことを想うと感謝しかない。本当にありがとうございます。大勢の人たちの想いが乗ったボクの本が、一人でも多くの人に届きますように。
ということで、
『宣伝コーナー』
最新刊の『夢体脱』の予約がAmazonで始まっています。旧作を大胆にトランスフォームしたことで、夢のある本に仕上がりました。こちらか予約できます。
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