二大勢力に翻弄された二人
Threadsの夢体脱では、ナイトスクールで見つけた新しい部屋について書いた。あんな場所があるなんて知らなかった。
話は変わって、昨日の『どうする家康』は本能寺の変。今日のネットを見ると、多くの感想が飛び交っていて面白かった。ボクは明日の午後に録画を見る予定。あのドラマは歴史解釈について批判が多い。今回もかなり独自な展開になったみたい。
確かにフレキシブルなボクの頭でも、築山殿の秘策にはちょっと抵抗があった。物語の流れとしは理解できるけれど、さすがにあの時代に相互理解だけで戦国武将たちが手を結ぶのは無理がある。理想としては理解できても、あんな簡単に家康を含めた大勢の武将たちが賛同するのはちょっと閉口した。まぁ、結果として無理だったんだけれどね。
さて、その『どうする家康』をより深く楽しむために読み始めたシリーズ作。ドラマの進行は年内に終わるのかと不安に思うほど遅いので、小説の方はかなり先に進んでいる。
2023年 読書#71
『徳川家康〔11〕竜虎の巻』山岡荘八 著という小説。文庫で全26巻のうち11巻目を読了。
小説において本能寺の変はすでに3〜4年ほど前の出来事。光秀を殺し、その後の天下を掌握した羽柴秀吉。目の上のたんこぶだった柴田勝家を滅ぼしたあと、小牧長久手の戦で徳川家康と対峙。家康が戦では勝利したが、天下のために秀吉に花を持たせている。この第11巻はその後の両者の駆け引きがメイン。
その後の秀吉は紀州と四国を我が物とし、北陸の佐々成政も降伏させた。西日本では九州征伐が残っているが、大阪城をあけるには家康の動きが気になる。秀吉としては家康に臣下の礼を取らせないと、他の大名たちに示しがつかない。そのために板挟みになった人物が2人いる。
一人は石川数正。ドラマでは松重豊さんが演じている。小牧長久手の戦の頃から家康と秀吉の仲介役をしていた数正。それゆえ徳川家中からは疑いの目を向けられていた。それでも数正は必死で戦を避けようとして平和を画策する。
数正が最終的に決意したのは、徳川家を出奔して秀吉の臣下になること。これは歴史上でも有名な出来事で、数正の真意についてさまざまな憶測が飛び交っている。小説では家康と天下の平和のため、泣く泣く秀吉についたという設定になっている。ドラマで松重さんがどのような演技をするのか楽しみ。
もう一人は秀吉の妹の朝日。すでに40歳を過ぎていて夫もいる。仲睦まじい夫婦だったけれど、秀吉は家康に大阪へ上洛させるため、妹夫婦を離縁させて正室のいない家康に朝日を嫁がせることにした。そう命令された朝日の夫は悲嘆にくれて切腹してしまう。本当に気の毒。
この第11巻は朝日が家康に嫁いだところで終わる。これでも家康は大阪城へ行かない。秀吉はさらに自分の母親を人質として家康に差し出す。名目上は嫁いだ朝日に会いに行くということで。これは次の12巻に出てくるだろう。すでに羽柴秀吉は関白となり、豊臣秀吉となった。かりそめの平和がしばらく続く。
このあたりもドラマでどのように描かれるのか楽しみ。おそらく思い切った設定になるんだろう。それはそれで楽しみ。さて、次は第12巻へと進もう。
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