SOLA TODAY Vol.469
先週ドコモショップに行った。目的はiPhoneXの見積もり。今使っているiPhone6sは2年が過ぎたので、機種変更を検討してみた。
結果的に見送ったのは、ちょうど1年前にiPhone6sの初期不良でバッテリーを無償交換してもらっているから。バッテリーの寿命を考えても、まだ1年以上は余裕で使える。だからiPhoneXの次の機種である、来年の秋に登場するであろう新製品を待つことにした。
iPhoneXに興味を持ったのは無線充電だったり、有機ELを使った全画面表示等で、なかでもFace IDが気になった。指紋認証に慣れているので使ってみないとわからないけれど、当初の評判の悪さから一転して好評価が増えてきた。
ボクが機種変更を考えている来年のiPhoneにも、おそらくFace IDが搭載されるだろう。そんなFace IDに対して、警鐘を投げかけている記事を見た。
アップルの顔認証「Face ID」は、恐ろしい「大衆監視社会」をつくり出す可能性がある
少し前によくニュースになっていたけれど、犯罪者のスマートフォンを証拠として確認するため、iPhoneの認証番号をAppleに解除するようアメリカの警察当局が要請を出した。ところがAppleのCEOであるティム・クックは、それを頑なに拒否した。
Appleとしては個人のプライバシーを守れないと、ユーザーから見放されることになる。プライベート情報はその端末に封印することで、他人からアクセスできないようにOSを組んでいる。
もちろんiPhoneXのFace IDも同様のシステムで守られているので、端末の使用者以外はロック解除できない。だけどFace IDなら、警察が強引に被疑者の顔を使用して解除できる可能性がある。その点で言えば、6桁の数字のほうが安全なのかもしれないw
ただこの記事の著者が危惧しているのは、Appleが政府機関に屈するのではないかということ。国家の威信に関わるような犯罪が起きたとき、iOSを変更することでFace IDを使用している全世界の個人記録にアクセスすることが可能になる。
これはある意味ビックデータと同じで、情報の宝庫となる。現在のアメリカの成人の男女は、2人に1人が警察の顔認証ネットワークに登録されているらしい。そしてそのシステムを利用できる警察署は全体の4分の1にまで増えている。
そうなるとAppleが協力してくれたら、それらのシステムを最大限に利用できるということだろう。たしかにあり得ないことじゃない。Appleは徹底的に抵抗するだろうけれど、情勢によってはどうなるかわからない。
だけどどうだろう? ボクはそのことに対してあまり抵抗感を覚えない。ロンドンなんてとんでもない数のカメラが人々を常に監視している。日本でもドライブレコーダーや防犯カメラによって、犯罪者を検挙できたという事例が日々増えている。
もちろんクレジットカードのデータを悪用されたり、映画のように個人のI.D.を偽造されて冤罪を受けるようなことになったら困る。でも「大衆監視社会」ということに対して、真っ向から否定する気持ちになれない。
公開する情報とそうでないものを切り分けできるのならば、ある程度の情報公開もアリだとボクは思う。第3者の視点が存在することで、確保される公平があると思うから。今の技術なら恣意的な悪意を極力排除して、有用な情報共有のできるシステムが作れそうな気がする。
この記事のような陰謀論的発想で開発を止めるのではなく、どうすればより良くなるかを考えるほうがいいと思うんだけれどなぁ。そんなことを感じた記事だった。
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