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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.729

「淘汰圧」という言葉を知っているだろうか?

 

ボクは知らなかったけれど、今日紹介する記事の冒頭を読んで衝撃を受けた。

 

子供のころに教えられた知識のなかに、インド象とアフリカ象の見分け方がある。アフリカ象には大きくて鋭い牙があること。ところが最近は牙を持たないアフリカ象が増えているらしい。

 

その理由は人間が過去に行った密漁。象牙を求める人間が密漁をくり返したことで、牙を持たない象が子孫を残すようになった。それなら襲われないから。

 

わずか100年でそのようなことになったそう。この人間がアフリカ象に及ぼした影響を「淘汰圧」という。だけどこの記事の主旨は、アフリカ象ではなく人間に対する「淘汰圧」について。

 

日本の科学研究が衰退している「2つの理由」

 

日本の科学研究は、明らかに衰退している。その理由として、科学者に対する「淘汰圧」があげられている。

 

2004年に国立大学が学校法人化されたことで、研究費の予算割り当てが厳しくなった。ある種の競争原理が働くようになり、実績を出せない研究者は十分な研究費を手にすることができない。反対に実績を出している研究者には、一方的に予算が流れるということが起きている。

 

つまり意義のある研究をしていない科学者は『淘汰」されるということ。

 

これ自体は決して悪いことではなく、民間企業にすれば当たり前のこと。ただその「淘汰圧」が異常に強く、科学者たちの自由を奪っているらしい。

 

本来科学者たちは、ある現象に対して固有の疑問を持ち、それをテーマとして研究を進めて行く。結果として人類の進歩に貢献することがあるとしても、根底にあるのは研究者の強い好奇心だろう。人類にとって役にたつかどうかが先に立っているのではなく、まずはその人が心を動かされるかどうか。

 

だけど「淘汰圧」がかかることによって、すぐに結果が出るもの、実用的だと思われるものに意識が向く。そうしないと予算をもらえない。さらに研究者としての契約期間が設けられるようになったことで、時間にも追われている。在任中に結果を出せないとクビになる。

 

こうなると常識を超えた突飛な発想ができなくなってくる。ゆえに、日本人がこの先ノーベル賞を受賞することは激減するだろうと見込まれている。すぐに結果を出せないけれど、科学者として純粋な疑問を解決しようとする人が「淘汰」されていくからだろう。

 

研究データの捏造が問題となることが多いのは、こうしたことが背景にあるらしい。適度な競争原理は絶対に必要だと思う。だけど科学研究において、何が有用かを見極めるのは難しい。追い詰めるだけでなく、ある程度のクッションがないと、日本は諸外国に遅れを取るばかりになるかもしれないね。

 

いろいろ考えてしまう記事だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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