不機嫌な人による不利益
どんな場所にも不機嫌な人はいる。電車に乗っていても、スーパーのなかでも見かける。
ただ赤の他人ならそれほど影響はない。無視して放置しておけばいい。でも不機嫌な人が会社の上司だったり同僚だったりした場合、そこから生まれる不利益はかなり大きなものらしい。
Think CIVLITY(シンクシビリティ)「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である
この記事のタイトルは著作名。その本の感想を書いた記事で、とても興味を持った。ボクたちの世代の管理職や経営者というものは、どちらかと言えば恐怖政治で組織を運営してきた。
いまで言えばパワハラというのは日常で、叱られないために必死で仕事をこなしていた感がある。そんな時代を過ごしてきた若い世代が管理職になると、再び同じような態度で部下に接する。そんな負のスパイラルがいつまでも続いていた。
その叱り方や怒り方に愛情があればまだしも、どうも感情的になる人が多い。そして不機嫌な空気を周囲にばら撒く。それがどんな結果を生むか、最近の研究でわかってきた。この記事から抜粋してみよう。
職場で誰かから無礼な態度や不機嫌な言動に接すると、以下のようになることが結果として出ている。
・48パーセントの人が、仕事にかける労力を意図的に減らしている。
・47パーセントの人が、仕事にかける時間を意図的に減らしている。
・38パーセントの人が、仕事の質を意図的に下げている。
・80パーセントの人が、無礼な態度を気に病んでしまい、そのせいで仕事に使うべき時間を奪われている。
・63パーセントの人が、無礼な態度を取る人を避けるために仕事に使うべき時間を奪われている。
・66パーセントの人が、自分の業績は低下していると答えている。
・78パーセントの人が、組織への忠誠心が低下したと答えている。
・12パーセントの人が、他人の無礼な態度が原因で転職をした経験があると答えている。
・25パーセントの人が、無礼な人にストレスを感じたせいで顧客への対応が悪くなることがあると答えている。
このデータを見ていて、たしかにそうだろうなと納得できた。ボクの過去に照らしてみても、当てはまることがいくつかある。これは数字には見えないけれど、その組織の円滑な運営を著しく阻害しているのはまちがいない。
その逆にこの記事では社員に対して礼儀正しく接する経営者の例が出ている。そしてその会社は確実に業績を上昇させている。不機嫌な態度で部下を統率しようとする時代は終わりつつあるんだろう。軍隊じゃないんだから、そんなことで組織が円滑に機能する時代じゃないんだと思う。
誰もが気持ちよく仕事できることで、その組織はより活性化していく。よく考えたら当たり前のことなんだけれど、ずっとそのことが考慮されてこなかった。ようやくパワハラやセクハラという言葉が市民権を得て、組織の実態が明らかになってきたんだと思う。
かなり面白そうな本なので、早速図書館で予約した。これらのデータがどのようにして導き出され、考察されているのかを確認したいと思う。
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