ロシアで何かが起きている?
ボクは女子フィギュアスケートのメダリストであるメドベージェワとザギトワの大ファン。すでに選手としては現役を退いているけれど、ロシア語がわからないものの彼女たちのInstagramをフォローしている。動画や写真を見ているだけで目の保養になるから。
ところがここ数ヶ月は、これまでとちがった気持ちで彼女たちの投稿を見ている。ロシアがウクライナへ侵攻したことで、ロシア人である二人がどのような反応をするのか気になっているから。戦争が始まってすぐ、メドベージェワが反応を見せた。
具体的に抗議の言葉を書き込んではいないけれど、真っ白な画面を投稿することで異議を唱えていた。だけどそれっきり。その後の二人の投稿は、アイスショーの動画やテレビ出演の映像、あるいはペットたちとの日常生活の写真ばかり。戦争に関することはまったく見られない。
といって何も感じていないわけじゃないと思う。ロシア人として戦争反対を表明することは難しいだろうし、もし賛成していたとしてもその気持ちを書くことはできない。世界中にファンがいる彼女たちにすれば、否定も肯定もできないのが現状なんだと思う。
一般のロシアの人たちは、ウクライナ侵攻についてどう思っているんだろう? 年齢やネット環境、あるいは海外の情報を得やすい仕事かどうかという状況によって、さまざまな反応があるだろうと思う。ただプーチンが支配している現状において、現体制に反対する意見を表明しづらいのは事実。
ところが最近になって、そんな状況が変化しているように感じる。ロシア国外に出たロシア人だけでなく、国内にいる人たちからもプーチン批判の言葉が出てくるようになった。昨日見た記事でも、そんな様子が伝えられている。
ロシア軍内で“銃口を向け合う”一部反乱?ロシア兵音声「撃ってみろ…一緒に吹き飛ぼう」 プーチン“盟友”も戦争非難の動き
若いロシア兵を中心として戦争に否定的な態度を示していたことは、以前から何度も指摘されていた。捕虜になった兵士たちが本音を吐いていたから。そのことを裏付けるように、イギリスの国防省がロシア兵の現状を報告している。
詳細はリンク先の記事を読んでもらえばと思う。一次情報ではないので真偽は分からない。だけどこれまで見聞きしてきた情報を総合すると、ロシア軍内部で反乱のようなことが起きているのは事実だという気がする。
さらにリンク先の記事では、プーチンの盟友でこれまで戦争支持を表明していたロシア正教会のキリル総主教が、「ウクライナ教会が苦しんでいることを私たちは完全に理解している」と述べた。間接的な表現だけれど、プーチンのウクライナ侵攻への批判とも取れる。ロシア国民の7割が信者なので、この言葉の影響は大きいだろうと思う。
先日の報道では、ロシアの地方議員たちが戦争批判の共同声明を出しているとのこと。とにかくロシアの内外から、ロシア人によるプーチン批判が出てくるようになった。そして兵士たちもウクライナで戦うことに疑問を持っているように感じる。
ロシア国内で何かが起きているのだろうか?
ついそんなことを期待してしまう。この戦争を終わらせるのは、最初に火をつけたロシア軍の撤退以外にない。そうなるためにベストな状況は、国民の総意やロシア軍の意思表示によってプーチンが失脚すること。ロシアの実情はわからないけれど、今後の戦局を注目したいと思う。
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