日本の未来を決めるウクライナ戦争
今日の神戸も穏やかな天気で、過ごしやすい2023年の3ヶ日になりそう。3年ぶりに行動規制のないお正月なので、神社は初詣の人で賑わっているだろうと思う。日本は平和な新年を迎えているけれど、ウクライナではロシアによる激しい攻撃が年末年始も続いている。
そんなウクライナ戦争に関して、全面的に同意したいと思う記事を読んだ。
ウクライナを見捨てれば、日本も同じ運命になりうる。軍事研究者の小泉悠さんは警告する【ウクライナ戦争】
リンク先は軍事研究者の小泉さんのインタビューをまとめた記事。今回のロシアの蛮行に関してボクが感じていたことを、専門家の見解を通じて語ってもらったような気がする。
最も同意したのは、日本とウクライナとは同じ状況だということ。記事から抜粋してみよう。
『「我々はチェスのプレイヤーの方じゃないですよ、明らかに我々はチェスの駒ですよ」ということですね』
この言葉が全てを表していると思う。軍事大国であるロシアやアメリカは、世界で起きる紛争に大きな影響を及ぼす。それは核兵器を所有しているから。そういう意味では中国も同じ。つまりこうした大国はチェスに例えればプレイヤーだということになる。
ところが日本やウクライナは、決してプレイヤーではない。大国が動かすチェスの駒でしかない。厳しい表現だけれど、これが事実であることは否定できない。NATOに所属していないウクライナは核兵器を有していない。ロシアとしては第三次世界大戦を避けるために、NATO諸国に戦争を仕掛けることは考えない。
でも台湾に対する中国と同じく、ウクライナは自国の領土であるべきだとプーチンは本気で考えている。だからチェスの駒としてウクライナを攻めることで、自国の利益を確保しようとした。ウクライナがNATOに加盟しているか、核兵器を持っていればここまでのことはやれなかった。それゆえウクライナは他国が直接的に介入できないという、緩衝地帯のような状況になってしまった。
日本もアメリカと同盟を結んでいるとはいえ、決してチェスのプレイヤーではない。だからアメリカや中国というプレイヤーの意思によっては、ウクライナのような緩衝地帯として傍観される可能性がある。ウクライナの危機は、決して人ごとではないということ。
でもウクライナが日本と圧倒的に違うのは、危機意識が常にあったということ。リンク先の記事によると、軍事費は少ないものの、現状の戦力で対応できるように時間をかけて訓練を積んでいたらしい。そこへ西側諸国による武器の支援等があったことで、ロシアの思惑は大きく崩れてしまった。
昨年の2月にロシアが戦争を仕掛けたとき、世界中はウクライナがすぐに制圧されるだろうと思った。なのに1年近くも戦い続けている。それも防戦一方というよりは、ロシア軍に多大な被害を与えている。
ウクライナの勝利は、世界中に同じ立場にいる国、つまりチェスの駒にとっては絶対に必要なもの。大国が核兵器で脅せば、世界がどう反応しようと自由に侵略してもいいという実例を粉砕することになるから。それゆえ日本政府は積極的にウクライナを支援するべきだし、国防について本気で危機感を持つ必要があると思う。
だけどいまだに憲法改正の手続きさえ踏めない。現状のままだと、台湾有事でさえまともに対応できない気がする。穏やかなお正月だけれど、なんとも言えない不安を覚えている。
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