SOLA TODAY Vol.197
スペースXのCEOであるイーロン・マスクは、火星に人を送り込むことをマジで実行しようとしている。つい最近、2020年代には火星に都市を作るという計画を発表している。有言実行の彼だから、まったくデタラメな構想ではないと思う。
でもボクたちのイメージとしては、火星で暮らすなんて現実的に思えない。地球より太陽から離れているので寒そうだし、大気がほとんど存在しない状態で都市を作ると言われても、実感を持つことは難しい。
タコ風の宇宙人や、映画の『マーズ・アタック』のような火星人が存在している可能性もなさそうだしねwww
でもそんな火星で暮らすということについて、研究者たちはシミュレーションを行っており、かなり具体的な方法を考えているらしい。
宇宙船を使って火星のまわりに「磁場シールド」を作り出して火星を地球のように住みやすい環境に変える方法
もし火星で暮らすとしたら、少しでも住みやすい環境にしなくてはならない。ところがとても薄い火星の大気は、日々失われつつある。それは太陽からもたらされる太陽風の影響による。
太陽風といったって、風が吹くわけじゃない。太陽から吹き出す電子を帯びた粒子によって、火星のイオンが宇宙に放出されている状態。毎秒100グラムの割合で火星の大気が宇宙に放出されている。
「何十億年も昔、火星の表面には液体としての水が豊富に存在したが、水蒸気となった水が太陽風を受けることで失われ、火星は冷たく、乾いた姿に変わっていった」という見解を研究者は示している。
わかりにくい話なので、この記事から画像を引用させてもらった。
こんな雰囲気で太陽から、熱や光、電波や放射線だけでなく、太陽風が大量に吹きつけている。このままだと火星は、本当に死の星になってしまう。
そこで研究者たちが行ったシミュレーションは、火星の軌道上に特殊な宇宙船を送ることで「磁場シールド」を作り、太陽風を防ごうというものらしい。これまたイメージしづらいので、記事の画像を引用させてもらう。
左端にあるのが宇宙船で、火星に吹きつける「太陽風」をシールドしているのがよくわかる。まぁ、とんでもない大規模な構想だよね。
このシミュレーションによると、数年のうちに火星の大気が地球の半分くらいまで上昇する。そして気温も摂氏4度まで上昇するので、火星の北極にある二酸化炭素の氷を溶かすとのこと。
すると放出された二酸化炭素によってさらに温室効果が高まり、火星の大気が人間にとって住みやすい環境に近づくそうだ。
化学の進歩というのはとんでもないスピードで加速しているから、今はSF映画のように思えても、数年後には現実的な話になっているかもしれない。
NASAも火星での生活を想定して、狭いドーム状の施設で6人が1年も暮らすという長期ミッションを終了しているとのこと。
こうなってくると映画の『ブレードランナー』の世界が現実味を帯びてくる。人類の火星移住ということが、冗談じゃなくなるかもしれない。
かなり現実的な記事だったので、ブログで取り上げてみた。これからどうなるか、本当に楽しみだなぁ。
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