こんな若さは年齢に関係ないさ
昨晩は大変だった。深夜の午前1時に蚊が出現したので、我が家は大騒ぎ。
ボクがスリッパを抱えて蚊を退治するべく立ち上がると、恐れをなしたミューナは別の部屋へ逃亡。悪戦苦闘の末、ようやく容疑者を確保のうえ処刑。
ところがアドレナリンが出たボクは眠れない。そのうえ小説のストーリーを考えるものだから、結局午前4時ころまでまんじりとさえできなかった。
そして寝不足で目覚めて、朝食と掃除を終えてブログを書こうとした。文章を書くことにおいてボクのパソコンは完全に使用不能なので、妻のパソコンを優先的に使わせてもらっている。ところがあることに気づいた。
ボクの使っているパソコンはApple IDでiPhoneとクラウド化されている。そのパスワードに入力できなくなった「I」が使用されている。パスワードは複数を使用しているけれど、その多くに「I」の文字が含まれていることに気づいた。
通常は自動でパスワードが表示されるけれど、OSのアップデートなんかがあると、手動でパスワードの入力が求められる。iPhoneはいいけれど、パソコンのOSの場合にログインができなくなる。それ以外にもTwitterやFacebookのパスワードにも「I」を使っていた。
ということで今日の午前中は寝不足のモヤモヤ頭を酷使して、パスワードの変更に時間を取られた。古いパスワードを手動で入力を求めるサイトもあるので、2台のパソコンを駆使して変更作業に追われた。
たった1文字でこれだけ大騒ぎになる。パスワードの文字の一部が入力できなくなることなんて、まさか想定しないものね。とにかく午前中でエネルギーを使い尽くしたので、午後から映画を観る気力を失った。
そこで登場したのがQUEEN。先日NHKでかなり貴重なライブ映像が放送されていて、その録画を見た。
『ライヴ・アット・ザ・レインボー‘74』という作品で、1974年にロンドンのレインボーシアターで行われたQUEENのライブを収録した映像。幻のライブと呼ばれているもので、ファンにしたら垂涎ものの内容だ。
1974年と言えば、ボクはまだ12歳。QUEENは1973年にデビューして、ようやく3枚目のアルバムが出たところ。ボクは中学生になってすぐ、そのアルバムに収録されている『キラー・クイーン』という曲を聴いて、すぐにファンになった。
だけどまだ世界的には売れていない時代。あの名曲である『ボヘミアン・ラプソディー』が収録された、『オペラ座の夜』といアルバムが出るのはまだ未来の話。これから世界へ出て行くという、まさに初期のQUEENのパワーが封じ込められたライブ映像だった。
ボクはQUEENの大ファンだけれど、特に初期の作品を好んで聴いている。もっとも好きなアルバムはデビューから2作目の『QUEEN II』だし、その次に来るのは3作目の『シアー・ハート・アタック』と4作目の『オペラ座の夜」というラインナップ。
だからこのライブ映像は、ボクにとって最高のQUEENを見ることできる。大勢の人が支持している曲である『伝説のチャンピオン』という曲が世に出るのは、3年後の1977年だからね。
とにかくこの映像を見て、一気にボクのエネルギーが蘇った。それはきっと、これから世界に羽ばたこうとする4人のパワーを感じ取ったからだろう。
世に出ていこうとするパワーが持つ『若さ』は、年齢に関係ないと思う。老齢だと言われる年代になっても、同じパワーを持っている人がいる。例えばボクの大好きなジェフ・ベックがそうだし、ポール・マッカートニーもそうだ。彼らは見た目の老齢よりはるかに超えるパワーを、自分の内から放出している。
それは誰でも持つことができるもの。表現者となることを決意した人は、そのパワーを持たずにはいられないはず。もう歳だから、と自分を諦めることさえなければ、いつでも自分の全身から放つことができると確信している。
4人の素晴らしいパワーを目の当たりにしたことで、ボクのなかにある同じパワーが共鳴したように思う。とてもいい午後だった。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。