ガニメデの優しい巨人
朝のブログでも書いたけれど、ボクが使っているパソコンのキーボードが完全にアウト。最初はEのキーが打てなくなったが、それでもコツを覚えるとなんとか使用できた。ところが今日になってIのキーがまったく反応しない。
どのようにタッチしようと、まったく文字が出ない。さすがに母音であるIがなければ日本語を書くのは不可能。そこで妻が使っているパソコンを借りて、朝のブログをなんとか書いた。
早速困るのが仕事。今はちょうど新しい小説を書いているから、パソコンが使えないと仕事にならない。ということでブログと仕事のときは、妻のパソコンを貸してもらうことにした。だからこのブログも、妻のパソコンを使って書いている。
同じ4年前に買ったMacBook Airだけれど、文字の入力に関して過酷なほどボクのパソコンは酷使されている。だからまるで妻のパソコンは新品のように感じられて、キーボードのタッチが柔らかい。ありがたいことに、新しいパソコンを買ってもらったような気分。
慣れるまで戸惑うことは多いけれど、当分はこのパターンでブログや小説を書いていこうと思う。もしかしたら使っている機械が変わったことで、何かいいことがあるかも〜! あはは、そんなことを言ったら、ボクのパソコンが怒るよね。ごめんなさいw
でもこんなときは、同じ機種を使っていると助かる。身体が感覚を覚え込んでいるので、余計なストレスがかからない。これからたくさんの文字を打ち込むことになるから、仲良くして大切に使っていこうと思っている。
さて、昨日はとても面白い小説を読了した。
『ガニメデの優しい巨人』ジェムズ・P・ホーガン著というSF小説。
以前にこのブログでも紹介した『星を継ぐもの』という有名なSF小説の続編。その本の感想はこちらに書いた。
前作はめちゃめちゃ面白い小説だった。そしてあっと驚く事実が登場する。だが多くの謎が残されたままだった。
元々は月の廃墟に宇宙服を着た人間が見つかったことが物語の始まり。調べてみると、それは5万年前の人間だった。そして様々な調査の結果、その人間がいたのは火星と木星のあいだに存在していたミネルヴァという惑星。
5万円前のミネルヴァで進化した人類が核戦争で惑星を破壊してしまった。その人類がどうして進化したかを調べていると、さらに驚くことがわかる。ミネルヴァには先住民族がいた。それも2500万年前という遠い昔。
巨人の民族で、二酸化炭素の増加によってミネルヴァに住めなくなった巨人たちは、生きる可能性を見つけるために未開の地である地球に降り立った。そしてそこから生物サンプルを連れ去り、ミネルヴァで進化させた。二酸化炭素を吸収する植物が地球には多かったからだね。
そこで連れてきた類人猿が、ミネルヴァで人類として進化した。その人類は5万年前にミネルヴァを滅ぼしたが、その生き残りが地球にやってきて人類の始祖となったというのが前回までの物語。
だがそのガニメデと呼ばれる巨人にどのようなことがあり、どうしてミネルヴァで暮らせなくなったかがわからない。そしてどこに消えたのか? さらにミネルヴァで進化した人類の始祖にも疑問が多く見られた。
そうした疑問がこの本で解決されている。最高に面白いのがこの物語の始まり。2500万年前にミネルヴァの危機を救うため、巨人の科学者集団が太陽系の外に探索に出かけた。ところが事故を起こし、宇宙船の制御能力を失う。
ようやく太陽系に戻ってきたときは、2500万年後の現代だった。つまり相対性原理の影響で、わずか20年の放浪がそれだけの時間の差になったということ。戻ってきたら故郷であるはずのミネルヴァは、人間の始祖が5万年前に破壊して存在していない。ガニメデの巨人たちは途方にくれる。
地球では突然に異星人が現れて大騒ぎ。だけど高い科学技術をもつ巨人たちと交流を深める。そこで巨人たちは地球で暮らすようになるが、研究を進めることで前作の謎が明らかになってくる。それは衝撃の事実だった、という物語。
気になる人はぜひ読んで欲しい。完璧に作られている物語なので、まるでドキュメント見ているよう。もしかしたら事実なのかも、と感じてしまう。それは地球人類の起源に関わること。
驚いたことにシチュエーションはちがうけれど、事実だけをとらえると、ボクが昨年に出版した『永遠なる玉響(たまゆら)』と地球人類の起源が同じなんだよね。もしかしたら事実かも???
その地球人類の起源が、いったいどのようなものか気になる人は、この作品だけじゃなく、『永遠なる玉響』も読んでね。以下の作品リストからどうぞ〜!
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。