当事者になりたくない日本人
会議等で日本人の態度を見た外国人が、口をそろえて言うことがある。「もっと自分の意見を堂々と言うべきだ」と。
若い世代の人はどうなんだろう? ボク自身をかえりみれば、自分の意見を言えないほうだと思う。特にトラブルに発展しそうなときはそうなる。
自分の意見を主張することでケンカになるくらいなら、ある程度は我慢しょうと思いがち。もちろん内容によるけれどね。あまり理不尽な行動を取られたら、決して黙っていない。ただ基本的に、摩擦を生じないようにしようと考える。
その心理はいろいろ。トラブルの当事者になって面倒なことになるのを避けたい。あるいは、他人にどう思われるかを気にしているところもある。ボクは関西弁で言うところの「気にしぃ」だから、そのあたりはかなり敏感だと思う。
昨日、ちょっと面白いアンケート記事を見た。やっぱりボクは日本人だ、とその結果を知って思った。
飛行機での迷惑行為、日本人は世界一“隣からの座席侵入”を「無視して我慢」 直接注意することも少ない
この記事は飛行機内でのマナーに関するもの。面白いので結果を先に紹介しておこう。
「隣の人が自身の座席スペースにまではみ出てきた時どうするか」
<無視して我慢する>という答えの1位は日本人(26%)で、次いでイタリア、アメリカ、カナダと続く。最下位はインドとメキシコで、我慢するという人はたったの5%だけだった。
<直接本人に指摘する>という答えの1位はドイツ人(61%)で、次いでオーストリア、オランダというヨーロッパ勢が上位を占拠。日本は最下位で25%という回答だった。これは予想どおりだよなぁ。
そしてどのように対応するかという日本人のベスト3は、
「タイミングを見てひじ掛けを下ろし、スペースを確保する」(30%)
「席を替えてもらえないかCAに丁寧に頼む」(28%)
「無視をして我慢する」(26%)
というもの。同じ対応での世界平均は、
「スペースをあけてもらうように直接言う」(45%)
「タイミングを見てひじ掛けを下ろし、スペースを確保する」(35%)
席を替えてもらえないかCAに丁寧に頼む」(22%)
となっている。
明らかに日本人は我慢しているよね。そしてできる限り当事者になりたくないので、苦情を言うときはCAさんに依頼する。マンション生活をしていると、騒音等の苦情が出ることが多い。これも直接に抗議しないことが多い。管理組合か管理人さんを通して伝えることがほとんどだろう。
一時期報道をにぎわした『忖度』と言う言葉。まさに日本人の心理を象徴していると思う。『根回し』という交渉術も、日本人の性質にマッチしているんだろうね。とにかく当事者になりたくない、という想いが日本人は強いように感じる。
自分のことを言われているような気分になった、とても面白いアンケート記事だった。
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