第3次世界大戦の構図
人類は過去に2度の世界大戦を経験している。スイスのように中立を守り通した国はあるけれど、多くの国が2つに分かれて命を奪い合った。
もし第3次世界大戦が起きるとしたら、世界の構図はどのようなものになるのだろう?
その指標となるような記事を見つけた。
「香港国家安全法」支持53ヶ国、反対の倍 見えてくるもう一つの世界
絶対に起きて欲しくない世界大戦。でも平和ボケで暮らしているより、最悪の事態を想定して危機を回避することは必要だと思う。
もし次の世界大戦が起きるとしたら、その渦の中心となるのは中国だろう。ボク個人は中国という地域の人々の文化や歴史に好感を持っている。だけど中国共産党のやり方には恐怖しか感じない。
もしそのことに疑問を持つ人がいたら、中国共産党の黎明期に毛沢東という人がどのようなことをやったかを勉強するべき。そしてその毛沢東に勝るとも劣らない権力を握ろうとしているのが、現在の習近平なのはまちがいない。
ゆえに次の世界大戦の構図を推測するにあたって、中国に対する各国家の態度を見るべき。その『踏み絵』となるのが、香港に適用された『国家安全維持法」だろう。
6月30日にスイスのジュネーブで、『国家安全維持法』について国連で話し合いが行われた。国連人権理事会というもので、『国家安全維持法』について賛否が集計されている。その結果をリンク先の記事から抜粋する。
『国家安全維持法に反対したのは、日本をはじめ、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フランス、アイルランド、ドイツ、マーシャル諸島、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、パラオ、スウェーデン、スイス、イギリスなど27ヶ国だった。ちなみに米国はトランプ政権になってから同理事会から脱退している』
『賛成国は反対国より約2倍多い。賛成に回ったのは中国をはじめ、バーレーン、ベラルーシ、カンボジア、カメルーン、中央アフリカ、キューバ、ドミニカ、エジプト、赤道ギニア、イラン、イラク、クウェート、ラオス、モーリタニア、モロッコ、モザンビーク、ミャンマー、ネパール、北朝鮮、オマーン、パキスタン、パプアニューギニア、サウジアラビア、ソマリア、スリランカ、スーダン、シリア、UAE、ベネズエラ、ザンビア、ジンバブエなど53ヶ国だった』
おおよそ想像できるが、こうして並べみると中国という渦の中心に対する世界の構図が見えてくる。そして驚くのは、圧倒的に賛成している国が多いこと。
賛成しているのは中国のように独裁的、権威主義的な国が多い。自国の内外に民族問題を抱えていて、『暴力と権力』によってそれらを封じてきた。それゆえ中国のやり方についても、同意できるのだろう。だとしても賛成している国のすべてがそうではない。
その理由はもっとエグい。中国に賛成票を投じた国の多くは、中国から多額の資金援助を受けている。つまり財布の紐を握られているので、うかつに反対できない。これは中国の台湾問題についても、ずっと継続してきた手法。
資金援助や技術支援をする代わりに、台湾を国家として認めない旨の約束を取り付けている。これは中国に限らず、アメリカやロシアもやってきたこと。日本だって根本的には変わらないだろう。ただ中国のやり方は性急で、かなり露骨なだけだと思う。
ボクはいまの世界状況において、過去のような大戦は起きないと思う。それは核兵器の存在もあるし、戦争そのものの形態が変化しているから。無人のドローンが爆撃するような時代だから、過去とはかなり状況がちがっている。
だけど局地的な抗争はいつ起きるか分からない。たとえば尖閣諸島をめぐって、日本と中国が武力衝突をしたと仮定してみよう。どちらも大義を主張するだろうけれど、日本の言い分よりも、中国の主張を支持する国が多いことになりそう。中国はそのために世界へ投資しているという気がする。
リンク先の記事を見ていると、各国家のリアルな状況にたいして、いい知れない不安を覚えてしまった。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。