好きだと客観視できない
今日の神戸はまさに春という雰囲気。上着を着て外出したけれど、帰りの坂道はしっかりと汗をかいてしまった。こんな陽気になってくると、散歩途中に見かけるのが猫。陽だまりでくつろいでいる猫を見ていると、その可愛さに癒される。
ただどの猫も可愛いんだけれど、家に戻ってミューナの顔を見ると、やっぱり彼が一番可愛いと思ってしまう。親バカなのはわかっている。でも好きだと思ってしまうと、ミューナを客観視することはできない。贔屓目という色メガネで見るからどうしようもない。
実は映画でも同じことが言える。好きな俳優さんが出演している映画は、なかなか客観視できない。冷静に分析しようと思っても、つい採点が甘くなってしまう。そのうち判断できなくなって、やっぱり最高の映画やん、と思ってしまうwww
まさにそんな現象に巻き込まれた映画を観た。
2022年 映画#34
『ライブリポート』(原題:Line of Duty)という2019年のアメリカ・イギリス合作映画。主演は写真の警察官を演じているアーロン・エッカート。ボクは彼が大好きで、どんな役でも素敵に見えてしまう。ボクの感想を先にかいておくと、最高に楽しめる作品だった。
まずは客観的な視点を全力で使用してみよう。設定はユニークでいいけれど、ストーリー展開がひどい。こんなことありえへんやろう、という場面の連続。さらにセリフも陳腐で、アクションなのか、スリラーなのか、それともコメディなのか迷ってしまう。
アーロン・エッカート演じるペニーは、過去に子供を銃で撃った経験がある警察官。優秀なんだけれど、そのことがトラウマとなっている。子供に銃を突きつけた犯人を射殺しようとして、子供を盾に使われてしまった。ペニーに責任はないんだけれど、罪悪感で苦しんでいる。
ある日事件が起きる。警察署長の娘が誘拐された。身代金の受け渡し場所で犯人は逃亡する。たまたま市内をパトロールしていたペニーが、その犯人を追い詰めた。ところが相手が銃で反撃しようとして、ペニーは犯人を射殺してしまう。つまり署長の娘が監禁されている場所がわからなくなってしまった。
停職処分を受けたペニーは責任を感じる。もう一人の犯人から署長に連絡があり、署長の娘が狭い場所に閉じ込められている映像が届いた。そしてそこに水が入れられ、64分で溺死してしまう。後でわかるけれど、64分という数字に意味があって、それは署長に対する犯人の復讐だった。
ということで停職中にも関わらず、ペニーは犯人を追いかける。それに同行することになったのが、素人レポーターのエイヴァという若い女性。ネットでニュースを配信することで、 アクセス数を稼ぐのが目的。
ということで犯人逮捕から事件解決までが生中継されるという内容。現代の映画らしく、ネット社会がリアルに描かれている。だけど停職中の警察官が民間人を連れて誘拐犯を追いかけるという展開に、普通はついていけないだろうと思う。
ところがアーロン・エッカートが好きなボクにすれば、それさえも受け入れてしまえる。そして一緒に戦っているつもりで、必死になって応援してしまう。脚本はしょぼいけれど、アーロン・エッカートと、エイヴァを演じたコートニー・イートンという女優さんがいい感じだったので、娯楽作品としてはいい出来だったと思う。ラストはハッピーエンドだしね。
だからアーロン・エッカートのファンの人には、めちゃめちゃオススメの映画。50代になった彼だけれど、これらかの活躍をますます楽しみにしている。
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