脳スキャンで政治思想がわかる
約1ヶ月後に迫った参議院選挙。いまのところ6月22日公示、7月10日投開票になりそう。これから続々と出馬表明が出されるだろうし、そうした候補者に対してネットでの議論が白熱してくるだろう。
特に外野的な立場で面白いのは、Twitterでの保守とリベラルのせめぎ合い。ボクは選挙に対しては是々非々。保守でもリベラルでもなく、現状の日本において国益を損なうことのない候補者、あるいは政党を選ぶつもり。
国益を損なうという意味では共産主義が大嫌いなので、どちらかと言えば保守寄りかもしれない。だけど脳スキャンをしてみたら、ちがう結果が出るかもしれない。先月末に発表された論文によると、脳スキャンで政治イデオロギーがわかるそう。
脳活動と政治思想には関連があった! 保守・リベラルを脳スキャンで判定することに成功
リンク先の記事は、アメリカのオハイオ大学の研究チームが発表した内容をまとめてある。それによると、脳スキャンによって保守派かリベラル派かを正確に見分けられると発表している。
いくつかのタスクを被験者に課すことで、脳のfMRIの状態を記録する。それによって確実にどちらの政治イデオロギーなのかを断定できるそう。ただしどのような状況によってそれが判断できるかは発表されていない。個人のプライバシー侵害や、政治的に悪用される恐れがあるからだろう。
アメリカの場合は、民主党と共和党の二大政党が政治の均衡を維持している。映画でもどちらを支持するかで、家族問題になったりしている。日本と比べて二極化が明確だから、より正確なデータが出るのかもしれないね。
興味深いのは、脳の働きと政治イデオロギーの相関関係。例えば保守派だから脳がそうした結果を示すのか、生まれつきの脳の働きによって保守派となるのかわからない。これはリベラルも同じ。『卵が先か鶏が先か』ということになっていて、因果関係が証明されていないそう。
ボクも調べてもらったら、本当はどちら寄りなのかわかるのかもしれないね。
絶対に無理だろうけれど、立候補者にこの検査を義務づけたら面白いだろうなぁ。普段の政治活動は保守派なのに、実はリベラル派の脳だったとか、その逆も出てきそう。投票結果に大きな影響が出るような気がする。
もしこの研究が事実だとしたら、やはり悪用される懸念が大きいと思う。例えばロシアや中国のような全体主義に近いような国家なら、国民の思想弾圧に悪用されるにちがいない。あるいは脳の働きによってイデオロギーを変えることが可能なら、権力者が自分たちの都合のいいように印象操作をしていく可能性もある。
研究としては面白いけれど、デメリットしか思いつかない研究だよなぁ。
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