SOLA TODAY Vol.355
アメリカ南部のバージニア州で、白人至上主義を掲げるグループと、それに反対するグループが衝突して大きな騒ぎになっている。今月の12日のことだ。
トランプ大統領がこの事件についてツイートしたことで、さらに大きな波紋を起こしている。
ボク個人とすれば、白人至上主義者なんて反吐が出るほど嫌い。人間の価値を肌の色で判断することに違和感がぬぐえない。だからといって、その人たちを社会的に排除していいとは思わない。だけど、実際にそんなことが起きている。
大学教授、白人至上主義者だと誤って名指しされ シャーロッツビル衝突
この集会に参加していない大学教授が、誤って白人至上主義者だと名指しされた。集会の参加者を写真撮影して、特定の個人を暴こうとする動きが起きている。それはネット社会独特の動きだろう。その大学教授は現場から2000キロメートルも離れた場所にいたのに、写真で似ているというだけで本人だと勝手に認定されてしまったということらしい。
さらに、こんなことも起きている。
SNSで広がる個人の特定 —— 白人至上主義者の集会参加者、解雇される
こちらの記事の人物は、実際に集会へ参加していた。だからといって、何か重大な犯罪を犯したわけじゃない。ところがこの人物の雇用主は、ネットでこのことを知り解雇してしまった。そんなことを主張する人間は我が社にはいらない、ということらしい。
気持ちはわかるけれど、さすがにこれはやり過ぎだと思う。人間にはいろいろな側面があり、それらの総数によってその人は成り立っている。だけどたったひとつの概念で、そのすべてを否定するのはおかしい。問題なく仕事をしてくれているのならば、信条がどうであれクビにする理由にならない。
ネットがない時代なら、それほど問題にならなかったかもしれない。だけどSNS等で顔がさらされることで、このような行動が隠せなくなっている。それどころか、特定の個人を見つけるために利用されることにもなりかねない。
自分と主義主張がちがう人間をあぶり出して非難したり、解雇するのは、過激な白人至上主義者がやっていることと同じだろう。この会社の経営者はそのことをわかっていないと思う。
まぁ今の時代、どんなことで自分の情報が流出するかわからないいことを自覚しておくほうがいい。そうしたリスクを了解したうえで、このような集会に参加するべきだろう。どちらにしても、スッキリしないニュースだね。
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