死亡率90%超のインフルエンザ
すっかり冬に戻ってしまったここ数日の神戸。ようやく落ち着いたインフルエンザが再び復活しないか心配になるほど。
今年の冬もインフルエンザが猛威をふるった。さいわいにも我が家はボクも妻も、インフルエンザどころか風邪さえひくことなくこの冬を過ごせた。
流行している時期は、咳やくしゃみをしている人がスーパーや街角に大勢いた。そんな人に限ってマスクをしていない人が多く、ウィルスを平気でばらまいている。そんな人に自分がどれほど周囲に迷惑をかけているかを知ってもらうには、この小説を読んでもらうのが最適だと思う。
『ザ・スタンド I』スティーブン・キング著という小説。さて、またまた大長編の物語に取り掛かったぞ。この小説は文庫本で500ページほどあるのに、全部で第5巻まである。一冊読むのに3〜4日かかるとして、半月から20日間くらいは読了までかかりそう。
まだ第1巻を読み終わったところだけれど、これはかなり面白い。そしてどこへ話が行き着くのか、まったく想像もつかない。個人的には『ダークタワー』シリーズに近い方向に感じるけれどね。
とにかくバタバタと人が死ぬ。それはインフルエンザによって。
アメリカ軍の秘密組織が、ウイルス兵器の開発でインフルエンザを研究していた。感染して人間が抗体を作っても、すぐに変異して襲いかかる。つまり発症してしまうとほぼ100%の確率で死んでしまう、という恐ろしいウィルス。
様々な偶然が重なって、そのウィルスが研究所で猛威をふるう。映画の『バイオハザード』のような状態。だけどウィルスは研究室だけで隔離されているはずだった。
ところがたった一人の軍人が、危険を感じて間一髪で研究所を脱走する。そして妻と子供を連れて逃げようとする。その軍人は感染者だった。
そこからが大変。車で長距離を走ったことで、大勢の人に感染してしまう。感染力が強いので、くしゃみを受けただけでアウト。あっという間に全米に広がっていく。その過程が生々しくて、ページを繰る手が止められない。
軍部は強硬策を決意して、感染者が出た街を封鎖する。さらに放送局等を抑えて、死人が数え切れないほど出ていることを隠蔽しようとする。事実を放送しようとした局員は、次々と射殺される。
デモを通じて実態を告げようとした一般市民も問答無用で射殺された。そのうえそうした軍の行動に反発する兵士が、叛旗をひるがえして軍の上官に銃を向ける。いたるところで殺戮が起こり、アメリカ全土が完全に麻痺してしまう。事態を収拾しようとする大統領でさえ感染してしまった。
ただ不思議とどれだけウィルスに接しても発症しない人間がいる。妻を亡くした貧乏な男、妊娠したばかりの女子大生、聾唖の青年、大勢を殺して刑務所に放り込まれた犯罪者、成功してニューヨークに戻ってきたロックスター等。
いまのところ彼らの人生に接点はないけれど、いずれ関わってくるんだと思う。なぜなら共通した悪夢を見ているから。その夢に登場する謎の男がいる。このあたりに『ダークタワー』シリーズの匂いを感じる。
昨日から第2巻を読んでいる。まだまだ先は長いけれど、当分のあいだはこの物語の世界にどっぷりとつかってしまいそう。楽しみだなぁ。
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