潜在意識が犯した罪
ある作家が言っていた。1をアウトプットするには、100のインプットが必要だと。
これは決して大袈裟な言い方ではなく、むしろ控えめな数字だと実感として思う。だからボクはできる限りインプットを心がけている。年間に180本以上の映画を観るのも、150冊以上の本を読むのもインプットのため。
もちろんテレビドラマもそう。そのなかで、いつも刺激をもらえるので楽しみにしている番組がある。半年に1度くらいしか放送されないので、見逃さないようにチェックしている。先日、今年の秋ヴァージョンのドラマが放送された。
『世にも奇妙な物語 ’19秋の特別編』
かなり奇抜なストーリーが多いドラマなので、いつも強い刺激を受けている。ただここ最近は、イマイチだと思うことが増えた。いい雰囲気だなと思って始まっても、ちょっとガッカリすることが多かった。
でも今年の秋はよかったなぁ。全部で5作あったけれど、どの作品もかなり面白かった。これから録画を観る人もいるだろうから、ネタバレしない程度に紹介しておこう。
『鍋蓋』
杉咲花さんが主演している。主人公の直美は、いまいち冴えないOL。そんな彼女がパソコンを開くとネットショッピングサイトから「よりよい人生を送りたいと思っているあなたに新サービス!あなたへのおすすめプラチナム」というメッセージとともに、オススメの商品が通知されていた。
最初は無視していたけれど、オススメ商品を買うことで人生が好転していく。ただ最後には、ちょっと恐ろしい結末が待っていた。
『コールドスリープ』
ムロツヨシさんが主演している。あるカリスマIT企業の経営者が不治の病にかかる。それで肉体を冷凍して、治療法が開発できるときに起こしてもらうという物語。よくあるパターンで始まるけれど、そこからがちょっとちがう。
起こせるのは4度まで。でないと肉体が持たない。様々な事情で起こされるけれど、3度目に衝撃の事実が明らかになる。SFっぽい物語だけれど、実は父と息子の深い関係を描いた素敵な内容だった。
『ソロキャンプ』
板尾創路さんが主演。たった一人でキャンプをするのが趣味。だけど彼は医師で、ある秘密を持っていた。その罪ゆえに、幽霊に復讐される。幽霊のようでもあり、彼が抱えている罪悪感かもしれない。
『恵美論』
白石聖さんが主演。自分の履歴が教科書になって受験科目でもあるという物語。ひたすら笑い続けた。
そしてボクが今回のドラマでもっとも印象に残ったのがこの作品。
『恋の記憶、止まらないで』
斉藤由貴さんが、落ち目のシンガーソングライターを演じている。一時的に売れて再起を図ろうとしているけれどうまくいかない。そんなとき夢を見て、素晴らしい曲を思いついた。その曲名がこのドラマのタイトル。
だけどそれは彼女が子供時代に収録していたビデオのCMソングだった。そしてそのCMソングを歌った歌手は、不審な死をとげていて呪われたCMソングと言われていた。
この曲で彼女は再ブレイクするけれど、やがて盗作だと気がつく。潜在意識に残されていた曲を、自分の曲だとして発表していた。そして彼女もその呪いに囚われてしまう。
わざと盗作したわけじゃないので、かなり気の毒な主人公。だけどあり得る話だと思う。悪気がないだけにキツいよなぁ。そしてこの物語のオチがいい。それは曲のタイトルに関わってくる。気になる人は、ぜひドラマでそのオチをたしかめてみては?
困ったことに、昨日からこの歌がボクの頭から離れない。呪われないかなぁ〜〜www
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