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高羽そらさんインタビュー

ついに最後の旅が始まった

今月いっぱいの神戸市図書館の休館に合わせて、年末年始にあるシリーズの通読を決めた。それは物語の舞台である中つ国(ミドルアース)の歴史を追いかけた作品群。もっと分かりやすく言えば『ロード・オブ・ザ・リング』の世界観を通史として読み通すという感覚。

 

まずはこの世界が創造された神話的な『シルマリルの物語』を読了。そして映画化された『ホビット』の原作である『ホビット ゆきてかえりし物語』を読み終えた。ここまで3冊。残すところは9冊になった。

 

もちろんその作品とは、最初に映画化された『ロード・オブ・ザ・リング』の原作となる『指輪物語』という長編大作。過去に何度も読んでいるけれど、通して読むのはかなり久しぶり。ついに中つ国の最後の旅が始まった。

 

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2023年 読書#4

『新版 指輪物語1 旅の仲間 上1』J・R・R・トールキン著という小説。この作品は映画と同じように大きく3つに分かれている。その映画の1作目に当たる『旅の仲間』が文庫で4冊に分冊されている。これはその第1弾。

 

あまりに有名なストーリーなので、内容は割愛しよう。だけど映画しか見ていない人のために、原作との違いを中心にして読書記録を残しておこうと思う。

 

この1作目はホビットのビルボが110歳の誕生日を迎える場面から始まる。これは映画と同じ。そしてビルボは養子にしたフロドに自宅や財産、さらに『指輪』を残して旅立つ、やがてその指輪の秘密を魔法使いのガンダルフに教えられたフロドは、指輪をエルフのエルロンドが暮らす裂け谷まで運ぶという使命を請け負う。そしてフロドが生まれ育ったホビット庄を離れるまでが書かれている。

 

まず映画と大きく違うのは時間の感覚。映画では指輪がサウロンの持ち主である「ひとつの指輪」だと知ったガンダルフが、すぐに旅立つようにフロドに命じる。そして偶然にそのことを盗み聞きしていた庭師のサムも一緒に旅立つことになった。

 

その道中でフロドは親友のピピンとメリーと出会い、事情を知った二人も旅の仲間に加わる。これが映画の内容。

 

原作ではビルボが旅立ってからフロドがホビット庄を出るまで、およそ10年近い月日が流れている。ガンダルフが指輪の素性を確認するまでに、それだけの時間が必要だった。映画のようにフロドはすぐに旅立ったわけじゃない。

 

さらにメンバーの成り立ちが違う。フロドはサウロンたちに怪しまれないよう、自宅を売却して東の端にあるメリーの自宅近くに引っ越すことを公言した。実際に荷物を運んでいる。メリーのブランディバック家は、フロドの母親の実家だった。それゆえ子供の頃のフロドはそこで暮らしていた。

 

だからメリーとピピンは偶然に出会って旅に出たわけじゃない。実はフロドも知らなかったけれど、ピピンとメリーはサムから事情を聞き出していた。さらにピピンはビルボのいる時代から、あの指輪が不思議な能力を持っていることを知っていた。

 

それゆえフロドの意図を察して、最初からメリーとピピンも一緒に旅に出るつもりだった。だから念のために引越し先に移動したあと、フロドは彼らの決意を初めて聞かされる。だから4人はこの旅の危険を十分に承知しながらも、ホビット庄を魔の手から救うために勇気を振り絞ったということ。

 

映画では時間がないのでサラッと流されているけれど、フロドと他の3人の友情は相当に深い。ということで4人は引越し先の家を出て、いよいよ未知の世界へと旅立っていく。ワクワクしてきたなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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