Go for Broke!
今日も昨日と同じように、雲が多い1日です。そしてかなり肌寒い。秋というよりは、冬の先触れのような気候です。
昨日の散歩中に出会った花です。夏の印象を感じさせる花ですが、結構寒くなってからも咲いている花です。名前は知りませんが、綺麗な花ですね。
10月に入ってからかかっていた仕事にキリをつけ、今日からは新しい長編小説にとりかかっています。年内に仕上げるのを目標にして、構想を組んでいるところです。まだプロットもタイトルも、そして登場人物も決まっていない段階ですけれどね(笑)
わたしは常に夢の記録をとっています。普通の夢や明晰夢の区別なく、気になった夢はすぐにスマホにメモをしています。それをパソコンに書き直して、ネタ帳として保存しています。お見せできないのが残念ですが、笑ってしまうような内容や、めちゃ気持ちの悪い話もあります。
今日はまず新しい物語の題材をパソコンで書き出しました。おおよその構想を決めています。そして先ほどのネタ帳から関連しそうなエピソードを引っ張り出して、一覧に並べています。それらをどのようにして繋げていくかが、これからの課題です。大変ですが、ある意味一番楽しい時期かもしれません。できれば11月の声が聞こえると同時に、物語を書き進めていきたいと思っています。
さて、昨晩読了した本です。
『日付変更線 下巻』辻仁成 著という本です。
先日紹介した辻さんの本の下巻を読了しました。『ハワイ日系人の苦悩』という記事に上巻のあらましを書いています。上巻で謎となっていた部分が、見事に解決されていてスッキリです。新しい本なのでネタバレはしません。とにかく時間を忘れて一気に読んでしまいました。
主人公であるマナとケインの祖父は、日系2世の兵士として第二次世界大戦に参戦しています。それは日系2世だけで組織された442部隊というもので、当時のアメリカ軍で最も多くの勲章を受けている実在の部隊です。
歴史の残るほどの強い部隊ですから、彼らがアメリカ人としての忠誠心を見せるため、どれだけ必死で戦ったのかがわかります。ネットで442部隊の写真を見ましたが、どう見ても日本の軍隊です。ヨーロッパに派遣されていますが、ドイツ軍にしてみれば同盟国の日本と戦っている気分だったと思います。
小説のなかで442部隊の兵士たちが「もし日本に派遣されたら、誰が味方で敵なのかわからないよな」と冗談を言い合うセリフがあります。本当にそうだと思います。『Go for Broke』というのは442部隊のスローガンで、日本語で言えば「当たって砕けろ」という意味です。そう言わねばならないほど、日系人は白人の盾として最前線に送り込まれていたということです。
マナとケインという20代の2人が主人公ですが、物語の中核をなしているのは彼らの祖父たちです。特にマナの祖父であるニックは、フランスのブリュイエールという街で行方不明になり、フランス人としての人生を生きることになります。下巻を読めば、なぜそうなったかが明らかになります。
戦争に反対していたニックがなぜ志願したのか。その理由を知るとニックの苦しみが伝わってきます。さらに彼がたった一人のドイツ兵を殺してしまったことをきっけかにして、狂気の世界へ移行していく姿は凄まじいものがあります。その狂気を昇華するために画家であるニックはある絵を描きます。
そのおぞましい絵が孫のマナを巻き込み、元恋人が失踪した理由に繋がっていきます。この小説は戦争の恐ろしさを描いたものですが、同時にマナとケインのラブストーリーでもあります。二人の恋の行方も物語の醍醐味ですから、気になる方はぜひ読んでみてください。辻さんの作品としては、今のところわたしのなかでベスト1と言っていい小説です。
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