母を想う心
いよいよ2014年も残すところ3日。年内は今日と大晦日に買い物に出かけます。大晦日はできる限り簡易な買い物にしたいと思っていますので、今日は気合を入れて年末年始の買い物に出かけました。
朝はシトシト雨が降る天気でしたが、私が外出する頃には雨はあがりました。晴れ男に始まり、晴れ男に終わる一年でしたね。
家を出たときはこの写真のような雲でしたが、帰り道は青空が広がって、汗をかきながらこの坂を反対に登ってきました。今日は私も妻も両手に荷物を抱えて、フ〜フ〜言いながらの散歩でした。そんな年末の神戸ですが、新年を迎える準備が着々と進んでいるようです。
阪急六甲駅近くの神社です。初詣に備えてお正月の飾りが行われていました。そこそこ大きな神社ですから、露天が出される場所も準備中です。我が家はここ数年違う神社に初詣に行っていますから、この神社はいつも素通りですけれどね〜
さて年末ですので、テレビ番組も特別番組ばかりです。昨晩は徳光和夫さんが司会されている『逢いたい』という番組を見ていました。なんらかの事情で音信不通、あるいは行方不明となった恩人や家族を探し出して再会させるという番組です。
いつもなんとなく見ているのですが、圧倒的に多いのが母を捜す人です。昨日の放送でも、芸能人以外は全て母を捜してほしいという依頼者でした。感動的な再会を振り返るコーナーで、妹さんを捜す人があっただけだったと思います。
両親の離婚や経済的な問題等で、親と子供が離れ離れになることはあることです。私も母親が小学校1年生のときに家出をして、それ以来現在まで会っていません。継母がやってきたときに写真を全て処分したようで、私の幼い頃の写真を含めて1枚も母の写真が存在しません。
だから母の顔さえ覚えていないという私です。まぁ自分の最も小さい頃の写真が小学校の高学年ですから、そもそも自分が子供の頃からこの世界に存在していたのかも疑問に思っていますけれどね〜〜
いろいろな人にいろいろな事情があると思いますが、相対的に母親を捜す人が多いのは、やはりお腹を痛めて自分を産んでくれた人に対する熱い想いがあるからだと思います。ところが昨日の番組は、ちょっと心のやり場のない悲しい再会ばかりでした。
50代の女性が探していた母親は、番組が放送される半年前に亡くなっていました。身寄りもなく一人で亡くなられたようです。大学病院に検体登録をされていたので、冷凍された遺体との対面でした。
ドイツ人の父を持つ30代の女性が捜す日本人の母親も、数年前に亡くなっていました。突然手紙が届かなくなって、不安に思った娘さんが日本までやってきたのです。しかし母親は住んでいた家が火事になったあと住所不定の暮らしが続き、孤独のなかで亡くなったとのこと。共同墓地に埋葬された遺骨との対面でした。
切ない番組だったなぁ……。
ついつい私の母のことを想ってしまいました。20歳で私を産んだ母ですから、今年で72歳です。健康でいればまだまだ存命している年齢です。しかるべき業者に依頼して探せば、居場所がわかるかもしれません。でも若くして家を出た母ですから、再婚して新しい家族がいる可能性もあります。
そうして迷いながらいたずらに年月が過ぎていくばかりで、積極的に動いていないのが現状です。だけど昨日の番組を見ていると、あえて探さないほうがいいのかなぁと感じています。去年の5月頃に妻と京都に行き、母の実家らしき場所を私の記憶を頼りに探したことがあります。
半世紀近く経っているわけですから手がかりもなかったのですが、なんとなく気持ちのうえでは満足を感じています。現実世界は無常です。過去と同じものを探そうとすること自体が、無意味なのかもしれません。母が元気でいるのなら、素敵な新年を迎えてくれることを心から願っています。
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