懐かしき昭和の世界
朝から雨模様の神戸です。でも何となく春を感じる暖かい雨です。でも明日からは冬型の気候に戻るようですから、また上着を着込んで外出しなくてはいけないようですね。
昨日の散歩中に見つけた梅の花です。写真を見ているだけで梅の香りがしてきそうです。昨日のニュースで京都の北野天満宮の梅花祭の映像を見ました。ちょうど見頃で満開でした。この神社の梅園はかなり広くて、とても大きな枝垂れ梅があります。
枝垂れ梅って舞子さんの花かんざしのようで綺麗ですよね。梅園の入場チケットにはお抹茶の券もついていますので、一度も行かれたことのない方はお勧めです。祇園で勤めている頃は妻とよく行きましたが、いつも上七軒の花街で招待券を頂いていましたのでお金を払ったことがないですけれどね〜
さて今日は昨日紹介した『錨を上げよ』という本の下巻を読んでいます。その感想は読了してからと思っていますが、とにかく懐かしい話題ばかり。今日読んでいた昭和50年代の場面でも「三菱銀行人質立てこもり事件」「口裂け女」「天中殺」等の懐かしい言葉が出てきました。その度に妻に声をかけて、懐かしいねぇと言い合っています。
「口裂け女」で思い出したことがあります。都市伝説化していた頃、私は高校生で新聞配達をしていました。そんなとき、雨が降る夜明け前の真っ暗な道端で、女性が雨にびっしょりと濡れて立っています。傘を持っていません。その横をバイクで通り過ぎた時、振り向いた若い女性の口にはマスクが……。
必死でバイクのスロットルを全開にして逃げました。だって「口裂け女」は時速60キロで走ると聞いていたからです。何か事情があった女性なのでしょうが、当時は「口裂け女」にしか見えなくてメチャ怖かったです。
それよりもさらに昔の、昭和40年代の内容でも懐かしさを感じていました。特に電化製品の進歩が目覚しかった頃ですから、いろいろ思い出があります。私が物心ついたのは京都の清水寺が近い馬町という場所でした。寿司屋の二階の六畳一間で両親と妹の家族4人で住んでいました。台所もトイレも共同で、お風呂は当然ながら銭湯です。
そんな貧乏生活ですから電化製品の記憶はありません。覚えているのは眠っている時に階下の寿司屋から聞こえてくるテレビの音です。いったいどんなものだろうと、子供心に興味津々でした。その後小学校に入る半年前に、同じ京都の山科という場所に引っ越しました。三軒長屋の一つですが、それでも二階建の家でした。しかし洗濯機などは無く、私の最も古い記憶の中には、たらいと洗濯板を使って洗濯している母の姿が残っています。
でもいつしかその家にもテレビがやってきました。父親は新しいもの好きなところがあり、電化製品が我が家に入ったのは早い方だと思います。でも当時のチャンネルは「回す」チャンネルです。今でもチャンネルを変えるのを頼むとき「チャンネルを回して」と言いそうになります。そのチャンネルのノブが取れて、ペンチで「回し」ていたのが懐かしいです。
テレビ番組を見ている時、画面に「カラー」と入っているを見ると残念でした。だって白黒テレビだったからですね。それからカラーテレビになった時は、私の日常はテレビで埋まってしまう生活でした。一週間のテレビ番組表を完璧に記憶しているような子供でした。洗濯機が初めて家に来た時も覚えています。もちろん脱水機などありませんから、ロールを手で回して洗濯物を絞るやつですよ。映画の「三丁目の夕日」で出てきましたね。
電子レンジは初期の物をすぐ父が購入したと思います。馬鹿でかかったのが印象的でした。初めて家に電話がついた時も覚えています。小説を読みながら、これほど昔の自分を思い出すのは珍しいです。その時々の私が、「今」の私のすぐ横に好奇心いっぱいの笑顔で立っているような気がします。しばらく昭和の世界に浸ってしまいそうですね!
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