今日の言葉 7月21日
『苦痛の可能性があるところに、愛は存在しない』
愛することとは自由であることです。愛するもの同士はお互い自由であります。痛みが存在する可能性、愛に苦しみが存在する可能性があるならば、それは愛ではありません。それは所有、貪欲さの一つの巧妙な表れにすぎません。あなたが誰かを愛しているならば、本当に愛しているならば、自分が正しいと思ったことをやっても、相手に苦痛を与える可能性は全くありません。苦痛が生じるのは、相手に自分が望んでいることをやってもらいたいと思う時、あるいは相手があなたに相手自身が望んでいることをやってもらいたいと思う時だけです。つまり、あなたは方は所有されていたいということです。
そういう訳で、相手から離れ、剥離している行為は当然のことながら迷惑や痛み、苦しみをもたらします。そこで相手に合わせるために、個人は自分が本当に感じていることを抑圧せねばならないのです。別の言い方をすれば、いわゆる愛というものによってもたらされる、この絶え間なき抑圧によって、二人の個人が損なわれているということです。このような愛に自由はありません。それは巧みに仕掛けられた束縛にすぎないのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜