100を1にする作業
3つもの台風が日本列島に影響を及ぼしていて、北海道では雨による被害が出ています。関東地方も、その影響で雨が降ったりしているようです。
ところが関西人にしてみれば、まるで外国のことのよう。台風ってなんやねん? そんな言葉しか出てきません。雨どころか雲さえありませんから。ちぎれ雲がフワフワとただよっているだけで、日の出から日の入りまでカンカン照りが続いています。
そして暑い。今日の神戸の最高気温は37.2度。いつもは大阪や京都のほうが気温は高いのですが、今日の神戸は近畿で最も暑い街になってしまいました。おそらく全国でもトップ3以内は確実です。明け方の最低気温も29度近いですからね。それでもエアコンなしで爆睡しているわたしは、ある意味適応能力がありすぎかも。
でも今日は外出したとたん、ヤバイと思いました。それほど暑かったのです。風が強いので助かっていますが、これが無風なら熱中症の人が続出していると思います。風が吹くと体感温度がかなり違いますからね。さすがに暑いのは飽きました。もうお腹いっぱいです。
そんな暑さでも元気いっぱいの花を見つけました。この向日葵はいつも帰り道で見かけていましたが、ずっと成長不良でした。花を咲かせるのは無理かなぁ、と心配していたのですが、ここ数週間でぐんぐん成長しました。そしてこんな立派な花をつけています。生命というのは、本当にすごいと感じました。
さて昨日のTwitterとFacebookで紹介したのですが、あまりに素敵な記事なのでブログでも書かせていただきます。
素晴らしい内容なので、何度も読み返してしまいました。まさしくわたしが常に思っていることです。1日1冊のつもりで読書をしているのは、この記事に書かれていることを以前から思っていたからです。我が意を得たり、とはまさにこのことです。
例えば小説を1つ完成させる場合、まったく何もない状態から生み出します。ですから0が1になった。それが一般的な感覚だと思います。ところが実態はそうではありません。1つの小説を書くために、その何十倍、何百倍のインプットが必要です。
この記事の著者はそのことを称して、『100を1にする作業』と述べておられます。
例のひとつとして、村上龍さんについて書かれています。ある小説の「取材ノート」がまとめられて出版されているそうですが、その分量たるやめまいがするほどのものだそうです。それだけのインプットをして、ようやくひとつの物語ができあがっています。
藤子・F・不二雄さんが残している言葉も紹介されていました。抜粋させていただきます。
〜以下抜粋。
よく「漫画家になりたいなら漫画以外の遊びや恋愛に興じろ」だとか「人並の人生経験に乏しい人は物書きには向いていない」だとか言われますが、私の持っている漫画観は全く逆です。
人はゼロからストーリーを作ろうとする時に「思い出の冷蔵庫」を開けてしまう。自分が人生で経験して、「冷蔵保存」しているものを漫画として消化しようとするのです。
それを由(よし)とする人もいますが、私はそれを創造行為の終着駅だと考えています。家の冷蔵庫を開けてご覧なさい。ロブスターがありますか?多種多様なハーブ類がありますか? 近所のスーパーで買ってきた肉、野菜、チーズ、牛乳・・・どの家の冷蔵庫も然して変わりません。
多くの『人並に人生を送った漫画家達』は「でも、折角あるんだし勿体無い・・・」とそれらの食材で賄おうします。思い出を引っ張り出して出来上がった料理は大抵がありふれた学校生活を舞台にした料理です。
しかし、退屈で鬱積した人生を送ってきた漫画家は違う。
人生経験自体が希薄で記憶を掘り出してもネタが無い。思い出の冷蔵庫に何も入ってない。必然的に他所から食材を仕入れてくる羽目になる。漫画制作でいうなら「資料収集/取材」ですね。全てはそこから始まる。
その気になればロブスターどころじゃなく、世界各国を回って食材を仕入れる事も出来る。つまり、漫画を体験ではなく緻密な取材に基づいて描こうとする。ここから可能性は無限に広がるのです。
私はそういう人が描いた漫画を支持したい。卒なくこなす「人間優等生」よりも、殻に閉じこもってる落ちこぼれの漫画を読みたい。
(※ソース不明)
〜以上抜粋。
この「100を1にする作業」というのは、文章や漫画だけに限ったことではありません。どのような仕事でも共通することではないでしょうか?
インプットは知識だけではなく、経験も含まれると思います。どんな仕事でも膨大な知識や経験を自分で消化して、ようやくプロとしてアウトプットすることができます。引き出しが多ければ多いほど、より多様なアウトプットになります。それは事務的な仕事でも同じことです。
記録として残しておきたい記事なので、ブログで紹介させていただきました。今夜もがっちりとインプット作業に没頭したいと思います!
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