不随の病院王
毎日暑いのですが、今日は空気が乾燥しているのでとても過ごしやすい1日でした。木陰にいると爽やかな風に包まれて秋を感じました。
道端に咲く花も、どことなく秋を感じさせます。蝉もツクツクボウシの声が優勢です。暑いながらも確実に秋が近づいていますね。
昨日から変則的なブログになっています。今日で終わりにしようかと思いましたが、お盆休みの期間は続けることにしました。現在書いている物語の初稿を15日までに完成させたいので、ブログを一部お盆休みにして仕事に集中しようと思います。とりあえずブログは1日に1本、何か書けたらと思っています。
さて昨晩に読了した本です。
『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』青木理 著という本です。
徳田虎雄さんという名前を聞かれた方は多いと思います。徳洲会病院の創設者であり理事長を続けておられた方です。そしてある時期、国会議員としても活躍されていました。近年になってALSという病気を発症されていて、目の動きだけで言いたいことをコンピュータで表示する姿を見られたことがあると思います。
わたしが初めて徳洲会病院の名前を知ったのは、1980年のことです。『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』という書籍を読んで知りました。著者は井村和清さんという若い医師の方です。骨肉腫によって若くして亡くなられたのですが、人生とは何か、生きるとは何かについて深い洞察を得られ、二人の娘のためにその思いを記された書籍です。何度読み返したかわかりません。その井村医師が勤めていたのが、徳洲会病院です。
全国に280以上の医療施設を持つ、日本一の医療法人です。その創始者である徳田虎雄さんの人生を赤裸々に描いたノンフィクションです。最近では公職選挙法違反容疑でグルーブの内紛が起き、理事長の座を追いやられています。それでもカリスマを備えた人物であることは間違いありません。
明らかに普通ではない人です。変人であり奇人であり、天才でもあります。その生き様を知りたい方は、ぜひこの本を読んでみてください。言葉にできない何かを感じていただけると思います。そして自分の人生にそれを生かすことができるだろうと思います。
徳洲会病院は、既得権益者である医師会と戦ってきた組織です。その理由はこの組織の理念を知るとわかります。
「年中無休・24時間オープン」
「急患は断らない」
「患者からの贈り物は受け取らない」
「入院補償金や大部屋の室料差額、冷暖房費は無料」
「健康保険料の3割負担も、困っている人は無料」
医師会ともめるのはわかりますね。こんなことを本当にやってしまうわけです。医師会に属している医療機関は患者を取られますし、今までの医療体制を批判されることになります。
また面白いことに徳田虎雄という人は、それを本気でやってしまいました。そのためには法律が障害となるうわけです。ですから議員に立候補して法律を改正しようとしました。ところがどうしても当選するために、票田となる地域に優先して病院を建設します。なりふり構わないところがあるのです。
選挙期間中は有権者に対して現金が飛び交います。対立候補を落とすために手段を選びません。もうハチャメチャです。でもなんだか憎めない不思議な魅力を感じます。詳しくはこの本を読んでください。わたしはかなり好きになってしまいました。極端な人ほど魅力的なのかもしれませんね。
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