自由意志がない証明になるかも
厳密にいえば、ボクは人間には自由意志がないと考えている。自分で意思決定したと思い込んでいるだけ。
少し前に理論物理学者が書いた『時間』の本を紹介した。そこでも語られていたように、ボクたちは本当の意味で『今』を自覚していない。脳がある行動を命令したと同時に動いているように感じているだけで、厳密に人間が自覚しているのは過去でしかない。人間に感じられないタイムラグが常に存在している。
だから自分が決めたと思っていることも、実はすでに決定済みの過去を自覚していることになる。それゆえもしそのタイムラグに誰かの命令がインサートされても、人間は自分が決めたことだと感じてしまうだろう。
他人が自分の脳に命令するなんて、そんなバカなことあるわけない。そう思う人がほとんどだと思う。だけどこの記事を読んだらそうもいえない。
脳に電流を流して、「意思決定を操作する」ことに成功! “嫌いなものを好きにさせる”実験
選択肢が目の前に提示されて人間が意思決定をするとき、脳で使われているのは眼窩前頭皮質という目の奥の部分らしい。目に近いというだけで、まちがいなくそこで考えているような気がする。
ところが人間の脳に近い構造を持つ猿を使って実験したところによると、その部分に電流を流すことで意思決定を変更させることが可能だと分かった。くわしくはリンク先の記事を読んでもらったらと思う。
研究者たちの見解によると、人間についても同じことが可能だろうとのこと。注目すべきなのは『電流』だということ。つまり電極を使用しなくても、電磁波を飛ばすことで他人の意思決定を操作することが可能になる。これはさすがに怖い。でも研究を進めたらできるはず。いや、すでに研究しているかも。
もしそんな装置が開発されたとして、権力者が手にするとヤバいことになる。たとえば選挙の投票所にその装置を隠して設置することで、特定の候補者の名前を選択させることが可能になるだろう。民主主義に見せかけて、権力者による専制政治を行うことができてしまう。
いまのところそんな心配をすることはないだろう。だけど人間の脳に他者の意思決定を反映させることが可能だということ。だから人間の五感で知覚できないような他次元の存在が、人間の意思決定に影響を与えているかもしれない。自由意志が存在すると思わせておいてね。
とまぁこのことについては、次の新作小説で書くつもり。まだどんな物語になるか想像もつかないけれど。でも書き始めたら、ボクの脳に小説の内容を伝えてくれる存在がいるかもしれないよね〜www
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