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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.560

「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」と言ったのはマッカーサ元帥。

 

だけどそれは、どうも人間界だけのものらしい。昆虫世界の老兵は、死ぬまで大きな責任を負わされているようだ。

 

老兵は死なず…シロアリの世界では違った。高齢のシロアリほどリスクの高い仕事に

 

その昆虫とは、タイトルにあるとおりシロアリ。この世界では、老いるほどリスクの高い仕事を引き受ける。京都大学院の教授らが突き止め、イギリスの科学誌に掲載されている。

 

シロアリは初夏になると、働きアリから脱皮して兵隊アリになるらしい、兵隊になると余命が5年くらいになる。つまり人生(アリ生?)が残り少なくなると徴兵される。50代の人間としては、ちょっと切ない。

 

シロアリの巣は細長くなっているそうで、外敵が侵入しようとすると、その入り口を塞ぐようにして兵隊が守る。この場合、歳をとったアリほど入り口近くの最前線を守り、少し若い兵隊が女王アリを守る近衛兵になる。老兵は命をかけて、外敵の侵入を守ろうとする。

 

もしかしたら、老兵のほうが戦闘能力が高いのでは? そう思うだろう。この実験では年齢のちがう兵隊の能力を確認しているけれど、戦闘能力に差はなかった。つまり最前線に向かう理由は、老兵であるということ。

 

なんだかすさまじいシステムだよね。でも冷静に考えれば、とても合理的なものだとわかる。群の全体が危険にさらされたとき、未来を考えたら若い世代を残したいと思うはず。前線で若い兵隊がやられてしまえば、残るのは老兵ばかり。それでは全滅してしまうかもしれない。

 

残りの命が少ないアリたちに最前線を守らせることで、種としての保存を優先しているのだろう。人間に例えるとひどい気がするだけで、昆虫たちにとっては当然のことなのかもしれない。

 

そういえば草食動物の群れも、同じような行動を取る。肉食動物が襲ってきたとき、年老いたり病気の草食動物がおとりになると聞いたことがある。もちろん逃げるための運動能力が劣っているという理由もあるだろうけれど、群を守るために犠牲になっている部分もあるらしい。

 

そして肉食動物も、そうしたサインを受け取っているとのこと。ターゲットを定めると、他の元気な群を執拗に追い回すようなことはしない。どこか暗黙の了解が成立しているように感じるそうだ。

 

人間はまったく逆だものね。隠居という言葉が示しているように、高齢者を守ることが当然だと思っている。戦争が起きたからといって、最前線に送り込まれることはない。

 

だけど高齢化社会になってくると、そうも言っていられないかも。高齢者も常に最前線を意識しなくてはいけないかもね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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