今日の言葉 5月9日
『感情の全体性』
感情とは何でしょう? 感情は思考に似ています。感情は感覚です。私は花を見て、好きだの嫌いだのと反応する。好き嫌いは思考に左右され、その思考とは記憶というバックグラウンドが取る反応です。で、私は言います。「この花が好き」、「あの花は嫌い」、「こういう感じは好き」、「ああいう感じは嫌い」云々。
では、愛は感情と関係があるのでしょうか? 言うまでもありませんが、感情は感覚です。好き嫌いとか、良い悪い、美味しい等々、そういう感覚です。そのような感情が愛と関係あるのでしょうか?
部分的にではなく、全面的に感情を理解した時、すなわち感情の全体性を本当に理解した時、その時、あなたは愛の何たるかを知るでしょう。一本の木の美しさを見ることができる時、一つの微笑みの美しさを見ることができる時、あなたの住んでいる街の家並みに日が沈むのを見ることができる時、そういったものを全体的に見ることができる時、その時、あなたは愛の何たるかを知ることでしょう。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜