今日の言葉 8月9日
『事実の解釈は見ることを妨げる』
一つの事実について見解を述べる精神は狭くて、制限された、有害な精神です。同じ事実でも、あなたはあなたなりに解釈し、私は私なりに解釈する可能性があります。事実の解釈は、私たちが実際の事実を見たり、事実に対して何かしたりすることを妨げている元凶です。
しかし事実とは解釈できないものです。事実に関しては、一つも意見を述べることができないのです。事実とはこのようなものであるので、精神にとって、事実を受け入れるのは非常に困難です。私たちは常に解釈しており、自分たちの先入観や条件づけ、希望や恐怖、その他諸々に従って、常に異なった意味を事実に与えています。
あなたや私が一つの見解も述べず、解釈もせず、意味も与えずに事実を見ることができるなら、その時、事実はより生き生きしてくるどころではなく、はるかにずっと生き生きしてくるでしょう。そして事実だけが存在し、他のことなどどうでもよくなります。すると、事実がそれ自体のエネルギーを帯び、そのエネルギーがあなたを正しい方向へ動かしてくれるのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜