SOLA TODAY Vol.550
今朝の市川海老蔵さんのブログで、面白いことが書かれてあった。
海老蔵さんは、布団にもぐりこむと数秒で眠ってしまう。昨日などは3秒『も』かかったとのことwww
眠るというより気絶に近い状況だけれど、どうやらこの体質は遺伝らしい。海老蔵さんのお父さんである十二代目市川團十郎さんも同じだったらしい。
さらに海老蔵さんのお母さんは、もっとすぐ眠るそう。だから寝つきのいい両親の遺伝を受けたことを、今朝のブログで感謝されていた。
そうした遺伝はありがたい。だけど團十郎家というのは短命な人が多い。もしそれが遺伝的な体質だとしたら、海老蔵さんは複雑な気持ちだよね。
果たして人間の寿命に遺伝の影響はあるのか? 最新の研究結果が公表されている。
3月1日付の「サイエンス」に掲載された記事によると、長寿と遺伝はほぼ無関係という結果になったらしい。かなり大規模な調査がなされている。
なんと過去数百年の860万人以上の人々について、出生日と死亡日を比較して出された結論。人間の寿命のちがいは、遺伝子による影響が以前は25%だと考えられていた。ところが遺伝子が影響していると考えられるのは、16%でしかなかった。
さらに、遺伝子検査はほとんど役に立たない、という結果も出ている。女優のアンジェリーナ・ジョリーが聞いたら、怒り狂うかもしれないw
生命保険会社が、遺伝子検査を使って契約者の寿命を予測するのではという危惧は、取り越し苦労であることがわかったということ。
だけどボクはこの記事を読んで、16%『も』影響するんだと思った。これは見過ごせない数字だと思う。8割以上の人に影響がないといっても、遺伝的資質の影響が皆無なのではない。やはり人間は、遺伝の影響を多少なりとも受けている。
8割以上の人に影響がないのは、遺伝子の特質ゆえだと思う。遺伝子というのは、人間の「設計図」でしかないということ。
設計段階でアドバンテージがあれば、そうでないものに比べて有利であるのは事実。スポーツの才能などは、遺伝的な要素が強い。だけどそれはあくまでも、設計図でしかない。その設計図にしたがって組み立てていても、作り手の技術によってはうまく機能しない。
逆に言えば、凡庸な設計図であっても、最大限の努力と技術を投入することで、素晴らしいものになる可能性を秘めている。遺伝子という設計図の影響はあるけれど、要するにそれをどれだけ活かせることができるかだろう。
それはその人間の環境であったり、本人の努力であったりする。あるいは人間関係や運という要素も影響するだろう。
別に長生きするのがいいことではないけれど、先天的な遺伝子より、後天的な「生き方」の要素が大きいのは朗報。変えられないものに目を向けるより、変えていけるものを意識できるほうがいいに決まっている。なかなか面白い研究結果だった。
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