AppleとFBIのせめぎ合い
iPhoneのロック解除方法を真剣に調べたことがある。誰かのスマートフォンを調べようと企んでいたわけじゃないよwww
小説の主人公に、失踪した妻のスマートフォンを調べさせたかったから。これが思ったより大変で、5〜6年ほど前の機種とiOSならどうにかなった。Siriを使う方法なんだけれど、最新のOSにアップデートしてあると無理。だから小説にするのに苦労した。
このiPhoneのロック解除に関しては、かなり以前からAppleとFBIがもめている。犯罪捜査に必要だから、容疑者のスマートフォンのロック解除をするようにFBIは要求する。
だけどAppleはそれを拒否し続けている。というより不可能だという返答。パスコードに関しては端末のみで処理するから、Appleのサーバーにはデータが残されていない。だから無理だと突っぱねている。
だったら暗号を回避できるようなバックドアを作れ、とFBIは以前からAppleに要求している。でもAppleはこれに関して強硬に反対している。もしバックドアを作れば、いずれハッカーに破られる。そんなことになれば顧客の信頼を失ってしまうから。
そんなAppleとFBIのせめぎ合いは、いまも続いているらしい。そして今月になって、FBIがその争いに関して一歩リードするコメントを発表した。
Appleが政府の「iPhoneのロック解除要請」を拒否したテロ事件で「FBIがAppleの協力なしでロック解除した」と当局が発表
昨年の12月、アメリカのペンサコーラ海軍航空基地で、サウジアラビア兵が銃を乱射した。3人が死亡して、8人が重傷を負っている。当時からテロだと言われていたけれど、昨日のニュースではアメリカの司法長官がテロの証拠を見つけたことを発表した。アルカイダが関与していたとのこと。
そのニュースをチェックしていると、証拠が出てきたのはFBIが銃を乱射した人物のiPhoneを調べたから。昨年の事件発生後、FBIはAppleに容疑者のiPhoneのロック解除を求めた。だけどいつものように拒否されている。
ということでFBIは自力でロック解除に成功したらしい。その方法を調べてみたけれど、さすがにわからないwww
過去記事によると、『セレブライト社』という組織にロック解除を依頼したことがある。スマートフォンをパソコンに接続することで、すべてのロックをクラッシュさせていくらしい。今回の解除にその組織が関わっているのかどうかわからない。だけどFBIがAppleに頼らずロック解除したのは事実。
おそらくこの事実を知って、Appleも対策を考えているだろうと思う。だって誰かに解除できたということは、ハッカーに狙われる可能性がある。そうなるとiPhoneの信頼が失墜してしまうからね。コロナ 騒動で売れ行きが落ちているのに、これ以上のやっかいごとは避けたいだろう。
消費者としては、セキュリティの高いほうが好ましい。亡くなった家族のスマートフォンが見られないという不便はあるだろうけれど、犯罪組織に悪用されることのほうが不愉快。
これからの時代は、暗号というものがますます重要になってくる。量子コンピュータが汎用化されるようになると、絶対に解読不能と言われている仮想通貨のブロックチェーン暗号だって破られる可能性が高い。ましてやたかだか6桁の数字で構成されるiPhoneのパスコードなんて、量子コンピュータで簡単に解読できるだろうと思う。
警察と消防の意向が相入れないように、端末製造会社と捜査組織とのせめぎ合いはこれからも続くだろうなぁ。
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