こんな父親と喧嘩したくない
妻の父親は彼女が幼いころに亡くなっている。だからボクは結婚相手の父親との交流経験がない。もちろん娘の父親という立場の人であっても、それぞれの人によって性格も人生観もちがうだろう。いつも温和な人もいれば、娘の結婚相手として値踏みするような冷たい視線を投げかけられる場合もあると思う。
性格はそれぞれであっても、娘を愛する気持ちは共通しているはず。それだけにもし何かトラブルがあったとき、娘の父として全力で対処するだろうと思う。事情によってはトラブルの相手と喧嘩することも辞さないはず。
もし自分の妻の父親ともめた場合、絶対に喧嘩したくないタイプの父親のイメージがある。そのひとりはリーアム・ニーソン。『ラブ・アクチュアリー』では優しい義理の父親を演じていた。でも『96時間』の彼は、娘を助け出すためには手段を選ばないというタフな男だった。とにかく強くて怖い。
同じ意味で絶対に喧嘩したくない父親のイメージがジェイソン・ステイサム。銃器で武装していても一瞬でやられてしまう気がするwww
そんな彼が娘のために戦う映画を観た。
2022年 映画#195
『バトルフロント』(原題:Homefront)という2013年のアメリカ映画。ストーリーはまあまあだけれど、ジェイソン・ステイサムの派手なアクションが楽しめる作品。脚本がシルヴェスター・スタローンなので、かなりマッチョな物語になっていた。
ジェイソン・ステイサム演じるフィルは元麻薬潜入捜査官。でも軍の特殊部隊並みの能力を持っている。ある麻薬組織の壊滅のために潜入捜査をしていた。だけど逮捕直前にバレて、組織のボスは逮捕したけれど、ボスの息子はフィルの意図に反して警察隊に銃殺されてしまった。
その後、フィルは捜査官を引退して、ルイジアナ州の田舎町で暮らしていた。亡くなった妻が暮らしたいと言っていた場所だったから。ところがとても排他的な街で、新入りの人間を歓迎しない。そのせいか娘のマディは学校でいじめられていた。
ところがマディは父親に護身術と称して格闘技を仕込まれている。だからあっという間にいじめっ子を殴り倒してしまった。そのトラブルが原因で、そのいじめっ子の親から恨まれる。厄介なのはその子の母親はジャンキーで、母親の兄はゲイターと言って街の麻薬を仕切っている恐ろしい人物だった。
この段階で予想できるように、ゲイターの企みによって刑務所にいる麻薬組織のボスにフィルの居場所がバレてしまう。それで送り込まれた殺し屋はフィルと娘のマディを狙うという典型的なストーリー。フィルの身元は彼の家に忍び込んだゲイターが見つける。これがちょっとひどい。
いまどき捜査官時代の履歴を残したファイルを自宅に隠しているわけがない。ストーリー展開として必要だとしても、もっと別の方法があったはず。この段階でシラケそうになるのを我慢した。
でもそうしてよかったとおもう。なぜならアクションはすごかったので、最後まで興奮しながら観ることができた。さらにゲイターを演じたジェームズ・フランコがなかなかいい雰囲気だった。イメージとして完全な悪役タイプじゃない。だから後半になってビビってくる様子が彼らしくてとてもよかった。
さらにゲイターの恋人を演じていたウィノナ・ライダーの娼婦役にビックリ。こんなビッチな役を観たのは初めてなので、とても新鮮だった。『若草物語』のジョーのイメージと比較すると、同じ俳優さんだと思えないくらい。そういう意味でも面白かった。
とにかくジェイソン・ステイサムのような父親だったら喧嘩したくない。だけどもしかしたら、実生活では優しいお父さんかもね。息子さんがいるらしく、子供から見れば頼もしい父親だろう。知らんけどwww
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