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高羽そらさんインタビュー

FFは悟りへの常道#33

 

『FFは悟りへの常道』は連載記事になっていますので、初めての方はリンクを順次さかのぼって#1<目次>からお読みください。

 

前回の記事はこちらです。記事内容は改稿、訂正、加筆等が発生すると思いますので、それぞれの記事の冒頭に最新更新日を記載しています。

 

この記事の最新更新日:2024年3月5日(火)

 

(#32の続き)

 

・病気の恐怖

 

3つ目は病気の恐怖です。この恐怖についても、先の2つの恐怖と同じように4段階の手順でシミュレーションしてみましょう。この恐怖は人間である限り必ず経験するものです。自然災害や暴力に関する恐怖は、事実としては認識しても、運のいい人なら強烈な恐怖を経験することなく一生を終えるかもしれません。

 

ところが病気の恐怖からは誰も逃げることはできません。風邪をひかない人はいません。ウイルスは世界中で活動していますし、治療法がわからない難病がいつ襲いかかるかわかりません。そしてガンという人類にとって最大の強敵も存在しています。それでも健康なら病気の恐怖を体験しないのでは?

 

そう思っている人は大切なことを忘れています。ここで述べる病気の恐怖には、老いも含まれています。人間は老いることで様々な肉体の不具合を抱えることになります。もし肉体的な不調が起きなくても、認知症という病気もあります。

 

それゆえ老いをこの項目に含めることで、ほぼ全ての人が抱えることになる恐怖だと考えていいでしょう。まさにブッダが説いた『生老病死』という言葉に象徴されています。

 

まずは他の恐怖と同じく(1)の分類です。恐怖の対象となっている病気が、他人、親しい人、そして自分の誰を対象としているかをチェックします。暴力と違って加害者と被害者という分離は基本的に生じません。ところが病気の恐怖の場合、最初の2つより特徴的な分類を意識する必要があります。

 

それは実際に発病している場合の恐怖と、発病するかもしれないという不安に根差した恐怖です。自然災害や暴力に関しても、自分の身に起きるかもしれないという恐怖は存在します。

 

けれども病気の場合は、その不安が他の恐怖よりも顕著に出てきます。それゆえ健康診断等の予防医学が推奨されています。予防医学は大切なことですが、それらの啓蒙によって人々の不安が増しているのも事実です。

 

分類ができた恐怖を(2)に当てはめてみましょう。病気が避けることのできない必然だと考えた場合、他人の場合は客観的な視点を持つことが比較的容易です。注意するべきは他人の病気を自分に置き換えて、不要な不安を増大させることです。その不安はやがて恐怖へと変質していきます。

 

親しい人の病気の場合は、客観性を維持することが圧倒的に難しくなります。病気の内容によっては家族や友人との別れを意識することになるからです。ましてやそれが必然だという「運命論」の世界を持ち込むことで、激しい感情が想起されるはずです。その感情を直視して感情リストに記録しましょう。

 

私の現状において、家族同然のミューナという猫がその状況です。2020年の11月に14歳で慢性腎不全を発症しました。猫にとって治療法のない病気です。幸いにもこの文章を書いている時点において、ミューナは闘病の継続中です。

 

このまま2024年6月を迎えたら、なんと18歳の誕生日をお祝いできるでしょう。だとしても死を宣告されていることに変わりはありません。

 

だから私の感情はいつも激しく揺れ動いています。必然だとして彼の病気を受け入れようとする気持ちと、1日でも長く生きてほしいという葛藤の渦に巻き込まれています。

 

そのような感情をリストアップしてただひたすら感じることで、(3)の手順で感情エネルギーを解放していきます。感情が激しく動くたび、深呼吸をしてその感情エネルギーが消えるまで向き合うしかありません。

 

そうして(4)の手順で、その感情の原因となっている観念を見つけ出すことで、恐怖をもたらした観念を手放すことができます。

 

この病気の恐怖に対して、私の状況を述べておきます。先ほど書いたように、妻やミューナという家族に不具合が起きた時は動揺します。そこから発生する感情と観念については現在も解放に向けて奮闘しています。

 

けれども自分の病気に関しては、私の心は常に平安を保っています。

 

京都から神戸へ引っ越して16年目となりました。実はその間、私は人間ドッグを含めた健康診断を一度も受けていません。一度だけ指を怪我して治療の為に通院したのと、それ以外は歯科医の通院だけです。自分の病気に関して、私は抵抗なく「運命論」を受け入れているからです。

 

健康診断を受ける目的は、ガン等の病気を早期発見する為です。そして初期段階で治療をするのが目的です。それは一般的な考えだと思います。

 

でも「運命論」の視点に立てば、私が病気になるかどうかはすでに「起きた」ことです。「運命論」の視点に立てば変更できません。つまり人間ドッグを受けたところで結果は同じだということです。

 

もし私が、ガンを発病したのに早期発見で助かることが「運命論」に書かれているとしましょう。だとすれば人間ドッグを受けなくても早期発見できます。なんとなく不調を感じて病院に行ったことで、病変が見つかるはずです。

 

逆にガンで死ぬとしたら、何をしても同じです。人間ドッグに行ってもその時は発見されず、手遅れになってからわかることになります。それはすでに「起きた」ことなので、必ずそうなります。私は「運命論」を受け入れたことで、自分自身に関する病気の恐怖はほぼ存在していません。

 

歯科に通院しているのは、定期的に歯石をとって歯周病を防ぐことが必要だと考えているからです。もっと正確に言えば、「私がそう考えること」が決まっているからです。だからその運命に従って歯科に通院しています。

 

病気になるならなります。どう抵抗しても無理です。そう考えることで、私は自分に関する病気の恐怖から基本的に解放されています。

 

もし実際に余命宣告を受けるように病気になった時、私がどのような態度を取るのかわかりません。もしかしたら「死にたくない」とパニックになるかもしれません。それは病気の恐怖ではなく、この次に記述する死の恐怖に関わる内容です。だから別の視点での分析が必要です。

 

でも私はそんな状況になっても、健康診断を受けていないことを絶対に後悔しない自信があります。どうあがいても、その病気になることは避けられなかったと確信しているからです。「運命論」を受け入れるというのはそういうことです。

 

人生で何が起きても受け入れる。それが「運命論」がもたらしてくれるものです。そしてそれは「悟り」の扉をノックする行為とも言えます。

 

健康なのに私たちが病気の不安に襲われるのは、この人生を自分がコントロールしていると思い込んでいるからです。だから間違いをおかしてはいけない、失敗してはいけないという思いが、不安を増大させます。

 

その結果として不必要な健康食品を買い漁ったり、無理な食事コントロールで多大なストレスを抱えたりしまう。私にすればそんなストレスの方が、かえって身体に良くないように思うのですが(笑)

 

まとめましょう。病気の恐怖から特定の感情を導き出し、その元になった観念を解放することは、暴力の恐怖の解放と肩を並べるほど効果的な結果をもたらします。

 

それゆえ私たちは過去生での病気の経験をトラウマとして持ち越しているはずです。ですから病気について様々な角度からFFを使って分析することで、「悟り」への扉を開く鍵を見つけることができます。

 

さて最後は死の恐怖です。これはこれまでの3つの恐怖を総括したものです。それら全ての恐怖の根底に存在しているものです。重要な項目ですので全体の復習のつもりで見ていきましょう。

 

(#34へ続く)

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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