SOLA TODAY Vol.530
先日、橋下徹さんが仮想通貨についてツイートされていた。仮想通貨なんて偽札と同じだ、という意味の内容だった。
大阪府知事や大阪市長として改革を進めてこられた橋下さんでさえ、そのようなことを思っているのかと、かなり驚いた。
やはり仮想通貨という言葉の影響だろうね。『通貨』という部分が強調されてしまうことで、どうしても従来の貨幣感覚が抜けない。特に40代以上の人はそう感じる人が多い。たしか作家の百田尚樹さんも、同様の発言をされていた。
ボクたち高度経済成長時代を知っている世代は、国家が発行権を有している貨幣経済の仕組みが染み込んでいる。だからどうしても、そのものさしで仮想通貨というものを見てしまいがち。
仮想通貨というものを電子マネーのような感覚でとらえている限り、その呪縛から逃げられない。ましてやコインチェックのような流出事件が起きると、さらにその呪縛が強固になってしまう。なぜそんなことになるのか?
それは仮想通貨を支えているブロックチェーンや、P2Pネットワークという概念が理解できていないから。明らかに勉強不足だということ。そんな人たちに、これを読めば理解できるだろう、というサイトを紹介しよう。
誰も教えてくれないけれど、これを読めば分かるビットコインの仕組みと可能性
ボクは数年前から仮想通貨に興味を持ち、いろいろな関連本を読んだ。だけど当時はまだ登場したばかりの技術だったので、専門的な本が主流を占めていた。だから理解するのに、ちょっと苦労した記憶がある。
でも時代が進み、大勢の人がこの技術の知識を共有するようになった。それゆえ、とてもわかりやすい書籍が登場している。そしてネット上の記事でも、わかりやすく説明されているものが増えてきた。そんななかで、この記事が初心者にとって最良だと思う。
中央銀行を介した既存のシステムと、仮想通貨による新しい仕組みが、ロールプレイを使うことで非常にわかりやすく書かれている。この記事を書いたのは朝山貴生さんという方で、Zaifという仮想通貨取引所の代表取締役。
最初にこの記事が書かれたのは2015年だから、著者がどれだけ仮想通貨に早くから通じていたかがわかる。1部アップデートすることで、昨年の暮れに再掲された記事になっている。じっくり読んでみて、これなら誰でも理解できるだろうなと感心した。
もしこの記事を読んでもまったく理解できないか、感情的な反感しか覚えないならば、その人は仮想通貨に関わらないほうがいいかもしれないw
だけど時代の流れに置いていかれるのを、覚悟しておくほうがいいだろうね。
たしかにビットコインは、通貨としての側面が強調されてスタートしている。だけど単なる価値交換の通貨ではなく、ブロックチェーンはコンピュータのプログラムだということ。それゆえ通貨という概念に限定してしまうと、大きな誤解をすることになってしまう。
たとえばビットコインを抜きそうな勢いを持つイーサリアムなどは、通貨という概念をすでに超えている。ブロックチェーンを使ったプログラムとして機能することで、通貨としての側面を維持しつつ、イーサリアムを使ったゲームなどがすでにリリースされている。
今はまだ過渡期だから、コインチェックのような問題が起きることはあるだろう。そして国家によっては仮装通過に脅威を感じ、徹底的な締め付けをかけてくると思う。中国では実際に政府が行動を起こしている。
日本は仮想通貨を認める傾向にあるけれど、最終的にはどうなるかわからない。だけどエストニアのように、政府が主導して国家の仮想通貨を発行しようと意図している国もある。5年先、10年先に一般化していくものだろうけれど、今からこうした記事を読んで勉強しておくべきだろうね。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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