負の感情は爆発的なパワーを持つ
人間にとってネガティブな感情は必要なものだと思う。ポジティブ推しの人は負の感情を否定しがちだけれど、使い方次第で大気圏を抜けるロケットのようなパワーを発揮することができる。
ボクが小説を書き続けられるのは、そんな負の感情が大きく影響している。落選したときの悔しさ、将来への不安、他の作家への嫉妬という負の感情によって、前へ進むための燃焼剤に点火することができる。書くことに関して満ち足りていたら、小説を執筆するパワーが湧き出すことはないからねwww
負の感情はやる気というメンタルな部分だけでなく、肉体への影響も大きい。ボクが30代のとき、同じ職場で働いていた妻と大喧嘩をしたことがある。そのとき火がついた怒りのエネルギーによって、なんと京都市の東端である祇園町から、京都府の西南に位置する向日市の自宅まで歩いて帰ったことがある。京都の地理が理解できる人なら、その移動距離が尋常でないことがわかるはずwww
今日観た映画は、怒りと悲しみに支配された主人公が、爆発的なパワーによって復讐を成し遂げるという物語だった。
2021年 映画#13
『ザ・フォーリナー/復讐者』という2017年のイギリス・アメリカ・中国の合作映画。前情報なしで観たけれど、よくストーリーが寝られていて、めちゃめちゃ面白い映画だった。
主人公はロンドンで飲食店を営むクァン。写真のジャッキー・チェンが演じている。娘が3人いたけれど、中国からイギリスへの移民途中に2人を亡くしている。妻も先立ち、たったひとり残った家族は三女のファンだけ。ところがファンがIRA(映画ではUDIに変更されている)による爆弾テロの犠牲になってしまう。
たったひとりになったクァンが、テロの実行者を追って娘の復讐をするという物語。飲食店の経営者であるクァンは、過去にアメリカの特殊部隊だったという経歴を持つ。つまりとんでもない男を怒らせてしまった。
クァンが接触したのは北アイルランド政府で副首相を務めるリアム。リアムは元UDIの構成員で、爆弾テロを実行したこともある。だから今回のテロの真犯人を知っているはず。そう睨んだクァンはリアムを脅すことで実行犯の名前を聞き出そうとする。リアムを演じているのはピアース・ブロスナン。
実はテロの首謀者はリアムだった。ただ人を殺せとは命令していない。悲惨なテロが起きたのは、政治家になって生ぬるい態度しか取らないリアムに若い同士が失望したから。リアムを裏切って殺人テロを命令していたのは、古くからの友人と妻だったというオチ。
最終的にはクァンは復讐を遂げる。まだ比較的新しい映画なので、その過程は割愛しておこう。とにかく普通の老人にしか見えないクァンが次々と驚くようなことを仕掛けてくる。そしてジャッキー・チェンだから、当然ながら闘っても強いwww
クァンという人物に共感して観ている限り、スッキリした気分になれる。自分のなかに存在している負の感情が、クァンとともに昇華していくような気がするからだろう。ストーリーが秀逸で、久しぶりに爽快な気分になれるアクション映画だった。
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