今日の言葉 12月19日
『宗教的な人』
「神が存在するかどうか、愛が存在するかどうか、私には分からない」と言う精神の状態、つまり記憶が全く反応しない時の精神状態とは、いかなるものでしょうか? 「それは否定の状態である」と言おうものなら、あなたは、自分がすでに知っていることとその状態を比較しています。従って、「私は知らない」と言う状態は存在しません。という訳で、「私は知らない」と言える精神は、ありとあらゆるものが発見され得る状態にのみ存在します。
精神が獲得してきた全ての知識をすっかり捨てる時、精神によって仏陀もキリストもマスターも先生もなければ、宗教も引用文もない時、精神が完全に独りある時、汚されていない時、つまり既知の動きが止んでいる時、そのような時にだけ、とてつもない革命が起こる可能性、根本的な変化が起こる可能性が存在するのです。
宗教的な人とはいかなる宗教、いかなる国家、いかなる民族にも属さない、内面的に完全に独りあって、知らないという状態にある人のことです。そして聖なる祝福はそのような人のために生ずるのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜