関ヶ原の前哨戦が面白すぎ
年末が近づいたことで大河ドラマの『どうする家康』は展開がスピードアップしている。関ヶ原の戦いがすぐそこまで。これでも遅いくらいで、年末までに家康の臨終を描けるのか心配になってくる。
以前にもこのブログで書いたけれど、関ヶ原の戦いに至るまでの過程こそが歴史ファンの興味をくすぐる。家康と三成の確執が、日本を二分する戦争になるまでの互いの心理戦が実に興味深い。
そんなドラマをより深く理解するために始めた読書のおかげで、その楽しさを満喫している。いつしかドラマに追い越されてしまったけれどね。
2023年 読書#93
『徳川家康〔16〕日蝕月蝕の巻』山岡荘八 著という小説。文庫本で全26巻の大作もいよいよ16巻まで来た。この第16巻は豊臣秀吉が死んだ直後から始まり、家康によって光秀が所領の佐和山に蟄居させられるまでが描かれている。
ドラマでもあったように、秀吉が死んだ直後に朝鮮出兵が中止となり加藤清正や小西行長等が日本へ戻ってきた。戦況を正確に秀吉に伝えていなかった兵士の怒りは収まらず、加藤清正、黒田長政等が中心となって石田三成を糾弾しようとしていた。
その一方で家康は秀吉の遺言を無視して反三成の武将たちとの縁組を強行。ドラマではさらっと流されていたけれど、三成は前田利家を巻き込むことで家康に対抗する。一歩間違えば関ヶ原の合戦前に、徳川軍と前田軍の戦争になったかもしれない。だけど家康の機転によって利家と和解。
そして利家の病死と同時に、反三成の武将たちは三成を殺そうとする。三成が逃げたのは、なんと家康の伏見屋敷。この騒動によって三成は佐和山に蟄居となり、政治の第一線から退く。第16巻はここまで。
ここまででようやく先週のドラマの最初に追いついた。ここから上杉景勝の反乱があり、それがやがて関ヶ原の戦いへと発展していく。小説はここまでの段階を詳細に描いているので本当に面白かった。ドラマしか見ていない人にはわからない楽しさだろうなぁ。
小説では関ヶ原の合戦も詳細に描かれるはずなので、ドラマとはますます距離が開いていくだろう。でもドラマの裏舞台を覗くつもりで小説の世界を楽しもうと思っている。
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