女性天皇と女系天皇はちがうよ
昨日は天皇誕生日で祝日だった。ボクが20代のころに税理士事務所で働いていたとき、昭和から平成になって同僚たちとぼやいていたことがある。いまの上皇陛下の誕生日が12月23日だったので、年末調整でバタバタしている時期。休みたいけれど、休めないよなぁというボヤき。
さらに当時の皇太子が即位すれば、2月23日が天皇誕生日となる。ということは所得税の確定申告の真っ最中。これまた絶対に休めない祝日だとグダグダ言っていたのを思い出す。もう30年ほど前のことだけれどねwww
さてここのところ話題になっているのは、次の天皇陛下について。順当にいけば秋篠宮さまが次の天皇陛下となり、その次は悠仁さまということになる。ところが愛子さまが昨年に20歳となられたことで、『愛子天皇』を希望する声が高まっているとのこと。
8割以上の日本人が待望する“愛子天皇” それでも“男系の天皇”を守るために慎重になる必要がある理由
リンク先の記事によると、昨年の4月の世論調査によって、『愛子天皇』を待望するという人が8割を超えるという結果が出たとのこと。昨年の成人された様子をテレビ等で見て、さらにそう思う人が増えていると思う。
ボク自身も愛子さまが天皇に即位されることはいいと思う。過去にも女性天皇がおられたし、ヨーロッパ等の交流を深める意味でも女性天皇という存在は意義があると思う。ただし現状のままで女性天皇を容認するのは絶対にダメ。
この世論調査に賛成と答えた人のなかで、女性天皇と女系天皇のちがいをわかっている人はどれだけいるんだろう? そのことが気になってしまう。女系天皇という言葉が、女性が天皇になる意味だと誤解している人がいるような気がしてならない。
日本の天皇制は男系天皇として成り立ってきた。言い方を変えれば、万世一系という事になる。ボクが言いたいのは男女差別の問題じゃない。日本の天皇制が男系を守ってきたことは、歴史的に大きな意味があると思っている。だからそれを変えて欲しくないと強く願っている。
世界中を見た場合、同じ国家がずっと継続しているという国はほとんどない。中国は4千年の歴史という人がいるだろうけれど、民族も国家体制も常に変わっている。新しい皇帝が擁立されると、その前の皇帝や一族は皆殺しにされる。まったくちがう系統によって支配されてしまうので、同じ国ではない。
ヨーロッパでも同じ。国王といっても、その系統が二千年近くも続いている国なんてない。日本のように父親をたどっていけば、最初の天皇である神武天皇につながるという国は他にないはず。
もちろん神武天皇が実在する人物ではないかもしれないけれど、少なくとも大和朝廷として国家が成立して以来、万世一系が続いているのは事実。現代社会においてその事実にどれだけの意味があるか、と問われたら答えられない。だけど直感として、それをなくすべきじゃないとボクは思う。これは理屈じゃない。
だからもし愛子さまの即位が認められるとしたら、万世一系を守るために旧宮家の復活が必然となる。もし愛子さまが一般の方と結婚されて子供を産み、その子が天皇になったとしたら、その段階で万世一系は終焉を迎えてしまう。それは日本という国の『何か』が終わってしまったということ。
民主主義の国なので、国民の総意として女系天皇を認めるのなら仕方ない。だけど女性天皇と女系天皇のちがいを国民に理解してもらわないと、本当の意味での議論はできないと思う。皇室の現状を考えるなら、早急にこうした議論を進めていくべきだと思う。
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