糖質オフでオフされないもの
テレビCMでよく見かける「糖質オフ」という言葉。糖質は健康の敵のような扱いを受けていて、ダイエットや糖尿病の予防対策として「糖質オフ」をうたっている商品が増えている。特に多いのがビール。
ボクはビールが好きだけれど、「糖質オフ」のビールを買おうと思ったことがない。発泡酒は安いけれど、何度か飲んですぐにやめた。だって美味しくないから。自宅でビールを飲むのは年に数えるほど。だからこそ美味しいものを飲みたいので、普通のビールを買っている。まぁ、ボクの場合はスーパードライ一択だけれどねwww
ましてや加工してある「糖質オフ」のビールなんて絶対に嫌。古くから作られてきたものは、それなりに理由があって製造方法が継承されてきている。つまりそれがベストだということ。だから特殊加工されたものは、それなりのものだと思っている。ビールに関して言えば、その直感は正解かも。
リンク先の記事は、ビールの現状についてわかりやすく書かれている。ビールというのは、麦芽のデンプンが糖に変わり、その糖を酵母で発酵させることによってアルコールを作る。でもすべての糖がアルコールになるわけじゃない。
ビールには発酵されていない糖が残り、さらにデンプンの一部も中間物質として残留する。ビールのコクと旨味は、この糖とデンプン、さらにタンパク質が分解されたアミノ酸によって構成されているそう。芳醇な味わい、というのはこれらの成分によって感じられる。
つまり「糖質オフ」はその旨味を除去している。発泡酒も麦芽を減らしていることで、同じく糖質が少ない。ボクが美味しくないと感じたのは、味覚が正常に働いている証拠だろう。
最近ではビールの製造過程によって生じる糖を、完全に分解させてしまう方法が確立された、ところがそのままでは美味しくない。糖分がないから。さらに保存にも影響がある。つまり大量の添加物や副原料が投入されているということ。リンク先の記事に掲載されている成分表を抜粋してみよう。
【糖質ゼロビール】
麦芽、ホップ、糖類
【発泡酒】 ※主に「添加物」でビールに近い風味を再現
麦芽、麦芽エキス、ホップ、大麦、糖類、酵母エキス、食物繊維/酸味料、乳化剤、香料、カラメル色素、甘味料(アセスルファムK)
【新ジャンル(リキュール)】 ※主に 「副原料」でビールに近い風味を再現
麦芽、麦芽エキス、ホップ、コメ、コーン、スターチ、糖類、スピリッツ(大麦)、 食物繊維、大豆たんぱく、酵母エキス/調味料(アミノ酸)、甘味料(アセスルファムK)、カラメル色素
*メーカーによって違いはあります
これを見ると、さすがにゾッとする。糖質ゼロビールがマシに思える。「新ジャンル」なんてすでにビールじゃない。ビール「のようなもの」にしか見えない。リンク先の記事にもあるけれど、糖質ゼロビールでも糖類が入っている。100ミリリットルあたり糖質0.5グラム未満」なら「糖質ゼロ」と表示できるらしい。
それでも糖質が少なければ、美味しくないのは嫌。どうせ飲むなら、美味しく飲みたいからね。せっかく糖質の少ないビールを飲んでも、その勢いでガツガツとつまみを食べたら同じこと。「糖質オフ」にこだわるより、食事全体を見直すほうが健康にいいように思う。
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