コメディに隠された不都合な事実
ボクの大好きなイギリスミュージシャンのジェイムス・アーサーが、年明けの1月26日に5枚目のアルバムをリリースする。彼の渋い声にハマってしまうと、ずっと聴いていたくなる。そして何よりもメロディが美しい。
そのニューアルバムから新曲が次々とリリースされていて、昨日になってまた新しい曲とミュージックビデオが公開された。『Sleepwalking』というタイトルで、アーサー節が炸裂している。素敵な曲なのでリンクを貼っておこう。
さて、笑いながらもチクチクと針で心を刺されるような素晴らしい映画を観た。
2023年 映画#203
『眠りの地』(原題:The Burial)という2023年のアメリカ映画。今年の10月に公開されたばかりの新作だから、ネタバレしないのでご安心を。
アメリカの南部で葬儀社を営むジェレマイア・オキーフが主人公で、演じているのはトミー・リー・ジョーンズ。投資に失敗したことで、資金繰りに苦しんでいた。そこで葬儀場の一部を売却することにした。相手は大手のローウェン・グループ。
ところがオキーフの足元をみたローウェンは契約の履行を引き延ばす。そうすればオキーフの資金が底をついて安く買い叩けるから。その理不尽な行為に怒ったオキーフは裁判を起こす。企業の契約法に詳しい弁護士を雇っているけれど白人だった。陪審員はほとんどが黒人なので、白人の弁護士は反感を持たれやすい。
そこでオキーフが目をつけたのはウィリーという黒人弁護士。ウィリーを演じているのは写真のジェイミー・フォックス。カリスマ的な雰囲気を持っていて、一度も裁判に負けたことがない。彼の名誉心を刺激することで、オキーフはウィリーを主任弁護士として迎える。
ところがローウェン・グループも黒人の女性弁護士を雇った。ということで法廷における双方の戦いが始まった。さて、裁判の結果は?
とにかくこのウィリーが最高!映画の前半は思い切り笑わせられた。敵を挑発する例えとして「熊を見たらハチミツをかぶれ!」とまで言うwww
でもこの映画は実話を基にしていて、扱っているテーマは人種差別。だから笑いながらも差別の酷さが心に染み込む構成になっている。『眠りの地』という邦題は、この映画を最後まで見ればその意味がわかる素晴らしいタイトルだと思う。
エンドロールでジェイミー・フォックス演じるウィリーが裁判所の階段を降りてくる場面がある。そして廊下である高齢の黒人男性とすれ違って言葉を交わす。おそらくその男性はウィリー本人だと思う。本当に素晴らしい作品だった。
<お知らせ>
最新刊の『夢体脱』が全国の書店、並びみAmazon等のECサイトで販売中です。2012年に出版した『夢で会える 体外離脱入門』は、非物質世界の存在に『会う』ことがメインテーマでした。
でも『夢体脱』ではその出会いをどのようにして実生活に活かしていくかをテーマにしています。旧作を読んだ方にも新しい洞察が得られる内容になっています。是非ともよろしくお願いします。
Amazonでは単行本と同時に、Kindleの電子書籍でも購入していただけます。こちらからどうぞ。
ハート出版さんのサイトでも『夢体脱』の概要をご覧いただけます。こちらからどうぞ。
ブログの更新はFacebookページとX、並びにThreadsで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。