年齢で感想が変わる作品
Xでもポストしたように、今夜は冬至とクリスマスを祝ったパーティーをする。すでにケーキは買ってあるし、我が家にしては珍しく冷蔵庫にアルコールも入っている。昼間に漬け込んだ鶏胸肉のタンドリーチキンをこれから焼くのでブログは短めにしておこうwww
懐かしい映画を久しぶりに観た。とてもいい作品なんだけれど、当時と全く感想が変わっていた。それはボクが年齢を重ねたから。
2023年 映画#206
『スペース カウボーイ』(原題:Space Cowboys)という2000年のアメリカ映画。監督はクリント・イーストウッドで彼が主演もしている。共演しているのはトミー・リー・ジョーンズやドナルド・サザーランドという高齢の名優たち。というのは映画のテーマが高齢化だから。
クリント・イーストウッドが演じるフランクは1958年に空軍のパイロットで、仲間たちと宇宙飛行士の訓練を積んでいた。そのチームは4人でダイダロスという名称。ところが無茶をやる4人で、新設されたNASAが選んだ宇宙飛行士は彼らではなくチンパンジーだった。
失意の彼らはそのまま宇宙への夢を諦めた。ところがそれから40年以上という期間が過ぎ、不測の事態が起きる。ロシアの通信衛星が落下しそうだった。そこでNASAはシステムをリセットして軌道を確保しようとしたが、旧式のシステムなので宇宙空間で修理するしかない。
そのシステムを設計したのがフランクだった。ということで宇宙を諦めた4人が、40年以上も我慢したのちに夢を叶えるという物語。もちろんそんな単純な内容ではない。さまざまなドラマが盛り込まれていて、さすがイーストウッド監督という内容。
問題はなぜアメリカで開発されたシステムが旧ソ連で使用されていたのか? そしてなぜ衛星を大気圏突入させて燃やしてしまわないのか?
その理由が映画のラスト近くでわかる。最初の疑問はソ連のKGBがスパイ活動によって技術を盗んだことがわかった。そして二つ目の疑問がヤバい。実は通信衛星というのは名目で、アメリカの主要都市に標準が向けられた核ミサイルを搭載していた。だから重さに耐えられなくて墜落する寸前だった。
ロシアとしては旧ソ連の尻拭いをしたくない。このまま墜落させれば、ミサイルは確実にアメリカの都市を攻撃してしまう。ということで高齢の4人が大活躍するという物語。
この映画を最初に観た時のボクは40代。主人公たちに感情移入しながらも、心のどこかで『老害』的なものを感じていた。つまり目線としては、彼らを過去の人として見ている。
だけど20年以上経ってこの映画を見ると、もう完璧に等身大の人間として見てしまう。過去の後悔、叶えられなかった夢、体力や気力の衰え、若い世代からの冷たい視線等が、痛いほど心に突き刺さってくる。人ごとで観られない作品だった。
映画や小説というのは、一度経験した作品を改めてトライしてみるといいのかも。その時代によって感じることが違ってくると思う。短いブログのつもりだったけれど、書いているうちにいつもと同じになってしまった。さぁ、タンドリーチキンを焼こう!
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