『どうする家康』の舞台裏
2023年も最後の月となり、今年の大河ドラマの『どうする家康』も残すところ2回となった。前回は大阪冬の陣まで来たので、次は大阪夏の陣かな? いよいよ豊臣家の滅亡が近づいてきた。
このドラマを楽しむために続けてきた読書は、ドラマが終盤でスピードアップしたことで小説は先月に追い抜かれてしまった。それでもドラマでは描くことのできない場面を存分に楽しめる。ドラマの舞台裏を見ている気分で、出演者たちの顔を思い浮かべながら読んでいる。
2023年 読書#104
『徳川家康〔18〕関ヶ原の巻』山岡荘八 著という小説。小説ではドラマに遅れてようやく関ヶ原の戦いまで来た。でも最初に書いたようにこの戦争の展開が詳細に描かれているので面白かった。人が死ぬのに面白いはないだろうけれど、現代人にとって関ヶ原の戦いがフィクション的な扱いになってしまうのは仕方ない。
小説でもポイントは小早川秀秋の裏切りで、彼の葛藤はとても興味深い。小説を読んでいると、先を読む力に関して石田三成は家康にかなわなかった。無言の脅しと人間の情に訴える家康と、金銭と太閤秀吉の名前を使ったパワハラで大名を従属させようとする三成の差が出てしまった戦だった。
三成が戦場から逃亡して捕まるまでの過程も興味深い。ドラマではさらっとしか触れていないので、これも舞台裏的な感覚で楽しむことができた。京都の六条河原で斬首された石田三成、小西行長、そして安国寺恵瓊の反応の違いも、小説ならではの描写がなされていた。
今回の小説では家康の孫娘である千姫の輿入れが決まるところまで描かれていた。ここから大阪の陣までしばらく時間はある。これもドラマの舞台裏をしばらく楽しめるはず。前回のドラマで徳川と豊臣の板挟みになっていた片桐且元は、この小説ですでにそうした雰囲気を見せていたのでつい笑ってしまった。
物語のゴールとなる第26巻が近づいてきた。小説の長い旅も終わりが見えてきたなぁ。
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