今日の言葉 6月27日
『暴力の主たる原因』
暴力の主たる原因は、思うに、私たち一人一人が内面的に、つまり心理的に安全を求めているということではないでしょうか。 私たち一人一人の中にある、心理的安全を求める衝動、すなわち安全であるというあの内面的感覚を求める衝動が、要求、つまり外部に向けた安全に対する要求を投影しています。内面的に私たちは、安全で、確かで、確実でありたいのです。
これは心理的要求、内面的要求であり、何から何まで、全てに対する関係を確実なものにしておきたい、ということです。しかし保証や安心などというものは、いかなる関係においても存在しません。内面的、心理的に私たちは安全でありたいかもしれませんが、常住不変なる安全などどいうものは存在しないのです。
ということで、今述べたようなこと全てが、世に広くはびこり、猛威を振るっている暴力の一因であります。たとえほんの僅かであろうとも、世界で、殊にはこの不幸な国で起こっていることを観察したことがある人なら誰でも、膨大な量の知的調査に依らずとも、外部に投影された途方もない残虐性や無神経さ、無関心さや暴力の原因である、こういった諸々を自分自身の内部にも観察、発見することができると思います。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜
